知ってるワイフ 1話 感想|自分と向き合ってから出直してきて。以上!
全然掴み所のない初回だった…。
何を一番に見せたいのかがしっちゃかめっちゃかなんですよね。
500円という安さだから過去も部分的に変えられるという仕組みなんでしょうけど、
回想=主人公の背景紹介との配分がとにかく悪過ぎる。端的に言い換えれば、クソ長い。
元春(大倉忠義)が後悔を抱き始めた相手と出会ったきっかけを描くのは
確かに初回で押さえるべきポイントだとは思う。
モノローグや台詞量の多さで尺を埋めるより、そちらの方が丁寧でマシだとも思います。
でも…もうちょっと整理出来なかったかなぁ。
過去に戻った事でまた回想で見た流れと同じ展開をやるくらいだったら、
序盤の段階で"家族の問題"と"澪(広瀬アリス)が怒っている原因"を提示して、
何であんな妻になってしまったんだ〜…と頭を抱えている所に
小池(生瀬勝久)のあのシーンを挿入すれば、本作がどんな物語かも分かりやすいし、
同じシーンの繰り返しによる助長感も薄まったんじゃないでしょうか。
それで、タイムスリップするまでの過程が面白ければ良いんですけどねぇ…
仕事も家庭も特に困窮している様子でもないし。
一番困るのは、元春自身に「過去を変えたい」「こんな自分を変えたい」という意志が見えず、
あ、過去にタイムスリップしちゃった〜…なんか知らんけど戻ってきちゃった〜…
みたいな、ただただ流れに振り回されているようにしか感じられない事ね。
落ち度に気づこうとせず、「自分は間違ってない!なんで気持ちを分かってくれないの!」
ってムキになってしまう面倒臭さはあるあるでも…
この手のドラマにその性格は不向きだなぁと。
成長や隠された真相が見えるから面白味があるんだと(笑)
自分に非がないと思っている限りは、何度やり直してもまた同じ事を繰り返すだけですし。
当時はお嬢様オーラを放っていた沙也佳(瀧本美織)と結ばれるパターンになったとしても、
多分、今の澪のような状態にしてしまうでしょうね。
まぁ…色々経験しつつも、最終的には元サヤに収まるオチだと思いますけども。
疲れている嫁に向かって「肉じゃがもらってきた?」という無神経な発言をしたり、
ゲームが壊れた!でもケーブルを確認しないまま諦めて新しいゲーム機を買ってきたり
(早くに買ってきていたので、多分この流れだと考えてますw)
しているのを見ると、きっと彼は子供の時から分からない事があれば親に頼りっぱなしで、
甘やかされて育ってきたんだろう…というぼっちゃん気質なのが何となく分かる。
LINEする時間くらいはあっただろうに、何の連絡もよこさない。
全体的に元春の方が悪い。
だからと言って、澪に同情出来るかと言えば…ちょっとしづらいです。
ダメダメな夫、認知症の母親の件を考慮しても、
カニ爪を投げて怒鳴ったり、ゲーム機をわざと水没させたりするのはやり過ぎですし、
感情の起伏が激しくて「そこまでやる?」と疑問に感じる部分も多々あるんですよねぇ。
ヒステリックなのは韓ドラ由来…なのでしょうか。
どちらかが(というか主に元春が)
“自分に足りないモノ"に気づく展開を早めにやってくれないと…
夫婦のギスギスした関係を見続けるのはキツイものがあります。
予告からして、そんなにコメディコメディはしていないんだろうとは察しましたけど、
真面目な内容と幻想的なOP映像が噛み合っていないのも少し気になりますね。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」風の演出はありましたが…
せっかく2つの月が象徴的に映し出されているんですから、
もっと"架空の物語"にこだわって、
ワープするシーン以外にも遊び心を取り入れてみたら良いのに。
やっぱり海外リメイク作品は上手く行きづらいね…とは思いつつも、
「僕らは奇跡でできている」の橋部敦子さん脚本だから…というわずかな期待を込めて
もう少し様子見するつもりではいます。