病室で念仏を唱えないでください 2話 感想|異物感がとれた感じ。
あらあら…前回のごちゃごちゃ具合は何だったんだ…と思えるくらいには、
見違えるほど面白くなった第2話(いや、大袈裟じゃなくて、本当に)。
医者と僧侶どちらも掛け持つ主人公、最後にはお経を唱えるという
突飛な設定を前面に押し出した初回でしたが、それを今回は抑えめにし、
本筋に仏教の教えを絡ませる作りにした事によって
全体的に見やすくなっていたと思います。
また、少年の溺水事故を通して、
松本(伊藤英明)が救急救命士になった動機もじっくりと描かれましたし、
松本と濱田(ムロツヨシ)の関係性、濱田の立ち位置も明確になりました。
どんな方向性で行くのかが見えた気がします。
「全ての命を救いたい」という想いで、目の前に困っている患者がいれば、
猪突猛進の如く泥臭く向き合っていくのが松本ならば、
「本当に"生きる意欲"がある患者を救いたい」という無駄のない考えがあり、
その考えで病院を支え続けてきた事に誇りを持っているのが濱田。
濱田の言動は救急救命士達の視点からすると、如何にもなライバル的存在という
描かれ方ではありますが、ただ憎たらしいだけ…じゃないのが良いですね。
対立する二人の間に「正義感」「信念」が感じられますし、
どちらの意見にも納得してしまいます。
だからこそ王道の関係性でも熱くさせられる部分があり、
これから最終回に向けてどんな葛藤を経験し、それをどう乗り越えていくのか、
今から楽しみで仕方ありません。
主人公が仕事を続けていく上でさり気ないヒントを与える存在だと分からせる
中谷美紀さんの立ち位置も、
「さとり娘」から始まり「さとり娘」で終わるオチのつけ方も良かったです。
要素が多少盛り込みすぎなのは気になりますが、
今後以降も今回のような調子なら、期待出来そうです。