アライブ がん専門医のカルテ 4話 感想|"強くなる"ではなく"弱さに気づく"為の時間

 

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阿久津(木下ほうか)の存在にかなり救われる。

カーテンが風に吹かれてヒラヒラしている予告映像を見ていたから、

まさか前回に続いて衝撃的な展開をやるの…なんて思ってましたし。

特に、感情がプツッと切れたように、パソコンのキーボードを勢いよく打つ

京太郎(北大路欣也)の追い込まれた様子を表す演技には何とも脱力感があった分、

後半の「グリーフケア」展開には、心(松下奈緒)と共に

鬱々とした気持ちが取り除かれたような心地さえしました。

 

他のドラマだったら多分、こんなに良い木下ほうかさんでも

「実は何か企んでるんじゃないの〜?」なんて穿った目で見てしまうものですが。

本作は、木下さんの持ち味である穏やかでソフトな声を活かし、

“心と同じ目線に立って寄り添う上司"として、あのシーンにいなくてはならない

絶対的な存在へと仕立て上げてみせました。良い使い方するなぁと思います。

グリーフケアの講義も、患者にきちんと向き合えなくなってしまった"先生"としての心と、

自分も傷を負っている事に気付けていない"大切な人を失った一人の人間"としての心、

どちらにも向けて伝えたかった事なんですよね。

 

物語自体は、患者の心情を多面的に映し出す ある種の群像劇的な作りから、

夫が亡くなってからの恩田家…という後日談的な作りになり、

「心達が前を向けるのか」を軸に置いた話だったので

今までよりは若干間延びした気がしなくもないものの、

W主演である薫(木村佳乃)をそこに絡めなかったのも英断でした。

壁や試練にぶち当たる展開は医療ドラマでは王道ですが、

「医者も一人の人間である事」

「医者が心の病を抱えていると、患者を傷つけてしまう可能性がある事」を、

心理描写を通して真正面から描いていった作品は中々ないんじゃないでしょうか。

本当に、回を増すごとに予想を良い意味で裏切られ続ける、

秀逸な人間ドラマに仕上がっています…。

 

それだけに、やはり不安なのが、薫と須藤(田辺誠一)の医療ミスパート。

今回、その情報を掴む関河(三浦翔平)が心に近づいてきた所で終了したので、

このまま核心に近づく事で薫が早く正直に告白して、二人で患者を救う日が来たら良いのに…

なんて思ってしまいますね。

 

個人的には、静かに流れる時間が感じられたり、キャストの演技に見入ってしまったりと、

「監察医 朝顔」を彷彿とさせられる部分がある本作。

だからこそ、最後まで良い作品でありますように…と期待してみたいのです。

 

 

 

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