推しの王子様 11話(最終回) 感想|ラブペガ復活!夢のような最終回

 

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一度挫折した主人公を探し回る展開は王道だけれど、

社員全員が心配のあまり仕事を放棄して…ではなく、

部下にはあくまでも今受け持っている仕事に専念させて、

光井(ディーン・フジオカ)が代表者として

1人泉美(比嘉愛未)を鼓舞させるために実家に訪れる流れに落とし込んだのは新鮮でしたね。

結局、当て馬のポジションに戻ってしまったのは切ない。

でも、恋愛感情は抜きにして、創業当時から支えてきた彼女を気にかけたり、

大ヒットゲームを生んだ敏腕社長にまで出世した彼女を心からリスペクトしたりしている様子は

以前からずっと描かれてきたので、

単に「恋人」という簡単なワードで片付けられる関係性よりかは、

2人の間にしかない繋がりの深さを感じ取って「尊い」と言ってしまうような関係性の方が

合っているのかもなぁと、あの説得のシーンを見て納得出来ました。

 

本作は何と言っても、ただのラブストーリーに落ち着かない所が良かったし、

何かと恋愛脳になる登場人物の描写が苦手な私にとっては、

成長をベースに仕事の部分も疎かにしない描かれ方に好感の持てた作品でした。

あとはね…今期はパワハラや揉め事を繰り返す作品が何作かあった分、

(ランタン以外は)みんな良い人ばかりで単純に見やすい!(笑)

確かに最初の頃は不快に覚える事も多かったけど、

回を重ねるごとに、社員達の乙女ゲームに対する熱量や

同じく目標を共にする仲間への想い、原動力みたいなものが伝わってきて、

ああ、「推しを推す」ってきっとこういう事なんだろうなぁ…というのを

いろんな形で噛み砕いて表現されていたのではないかと思います。

誰かの"推し"は、心が折れかけた時に自分を奮い立たせてくれる"誰か"だし、

最高の乙女ゲームを作るという"夢"でもある。

そして、それらは生きる糧になる。

恋愛もそのカテゴリーに入っているだけで。

現実の苦しさを描きながらも、みんな何かしらの"推し"に支えられて

元気づけられていく物語だったんですよね。

 

で…ラブ・マイ・ペガサスの復活の件は驚いた!

前回の感想で「2人が会社を経営するきっかけとなったラブペガを

コンシューマーゲームとして復活させて、

泉美もみんなも幸せ!みたいなラストでも良いんじゃないかなぁとは思ってます。

まぁ、本音を言えば、傘下から離れて再び独立してアプリで…が最も理想的なんですが、

一度終わらせたアプリを復活させたケースは聞いた事がないのでね。」

って書いたけども、まさか文字通り実現するとは思わなかったです(笑)

まぁでも、扱っているモチーフが乙女ゲームだから、

最終回くらい夢見たって良いのかも…ですね。

ランタンの傘下入り、何が好きかを見失ってしまった気持ちといった

しんどい話が続いたので、シリアスとファンタジーの緩急をつけるために

柔らかくまとめるのも乙なもの。

王子様と持て囃されていた航(渡邊圭祐)もコスプレをして

プロモーション活動に挑むみたいですし、ハッピーエンドに終わって良かった良かった!

 

航の成長過程を途中端折ってしまったように感じた所とか、

初回で思わせぶりに企んでいた十蔵(船越英一郎)の考えが結局なあなあで済まされて

むしろ小島(竹森千人)の方が元凶だったんじゃないかとか

いろいろ荒削りだった気はしますが、私は好きでしたよ。本作。

 

 

 

 

 

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