推しの王子様 6話 感想|外の世界に触れる泉美と航…の巻
言うなれば、家だけでなく、
時には外の世界に足を踏み入れる大切さも知る…といった内容でした。
“賭け"がきっかけで仲違いした泉美(比嘉愛未)と航(渡邊圭祐)。
素直に受け取り過ぎる航は有栖川(瀬戸利樹)から"好き"の尊さを、
光井(ディーン・フジオカ)から言葉の裏側に隠されている想いが何かを考える事を学び、
素直になれない泉美は光井から、直接謝罪の気持ちを言葉にして伝える事が
最も適したコミュニケーションツールだというのに改めて気づかされる。
本作が単なる育成物語ではないとは初回の時点で感じていたけれど、
なるほど…航と泉美がそれぞれ、外の世界にいる人々との交流を通して
いろんな考えを吸収していく話も描かれるんですね。
そして、アドバイスした方も、相手に話す事で自分の気持ちを整理する機会を得る。
コンセプトとしては理にかなっているし、
今回の描写が誰かに片想いし続ける者の心情を掘り下げる役割も果たしていて、
結果的に、矢印が向かい合わない四角(五角)関係の持つ面白味が増す
作りになっていた気がします。
あと、前回の感想で、有栖川の当初の言動について
「あのパワハラ描写はなくても良かったのに」といった感想を書きましたけど、ちょっと撤回。
当時はクライアントへの提出やらで仕事が忙しかったのに、
その中に言葉遣いもマナーもなっていない新人の教育も加わるとなると
イライラしてしまうのも仕方ないと思えたのはもちろん…
今となっては、あの衝突があったお陰で、
お互い 会社の事とか、悩みとか、推しがいる事の有り難みとか、
腹を割って話せる関係性になれたのにも頷けるものがありました。
「好きな人がこの世にいるってだけで、自分の居場所が見つかった気になるんだ」
歴オタの有栖川が言うから刺さる言葉。すっかり優しくなったなぁ。
光井も当て馬の中でも聖人のようで、
泉美への好意よりも目の前の困っている彼女を助ける事を優先する綺麗な心の持ち主ですし。
杏奈(白石聖)も、中の人のこれまでの出演作品のイメージが強いのもあるけれど(笑)
航が自宅まで届けてくれて、弱っている時に励ましてくれたら
勢いでキスしてしまう小悪魔系女子として描かれた可能性だってあるだろうに、
あくまでも"仕事熱心なキャラ"にとどまっているのが、斬新で良いですね。
最初の頃は「何だこの人」と思う人もいて、
何となくどの登場人物にも魅力が感じられないまま見ていましたが、
今ではみんな人間性が成長してきているのが伝わるので…
回を重ねるごとにどんどん見やすくなっている事に驚いています。