パーフェクトワールド 最終回 感想|中盤が残念過ぎた。それだけ!
つぐみの父・元久(松重豊)も樹(松坂桃李)と同じ立場になる事で改心し、結婚を許し、
つぐみ(山本美月)と樹が晴れ姿を披露して…無事、ハッピーエンド。
この手のドラマではベタな流れですが、やっぱり、幸せそうな二人を見ると
こちら側も純粋に「良かったねぇ…」と微笑ましくなれるものでして。
今回だけ見たら、本当に考えさせられる、良い話だったと思います。
「誰一人とて弱点や欠点のない人間はいないのだから、
一緒に欠けてる部分を補い合って行けばどんな壁も乗り越えられる。」
「二人で選んだ未来を、パートナーと生きて行く。」
元久のリハビリ、樹の語りを始めとして、最後にドラマとして
これを伝えたかったのだと腑に落ちるような締め方で。
終わり良ければすべて良し…までは行きませんが、
少しでも好印象に感じられる最終回でホッとしました。
元久が子供の頃のつぐみを公園に連れて行った話を、樹がつぐみに話すシーンは、
子を抱える視聴者にとっては身近であろう事で、特に印象に残ったものでした。
樹「お父さんと行った公園でさ、小さい頃、つぐみとしおりを連れてきたって話聞いてさ。
目が離せなくて苦労したって言いながら、お父さんは幸せそうだった。」
「うちの母さんもさ、大変だったはずなのに…全然苦労と思ってないっていうか。
でも、子供育てるってそういう事なんだろうって思った。」
この内容だけで先ほど書いた「パートナーと支えあう大切さ」が
提示されてしまったのは惜しいですが、もっとこういう…つぐみの親子のような
“些細な困難" “必ず経験するであろう困難" を織り交ぜたエピソード運びだったらな、
と思わずにはいられません。
そして、どうも転落事故から9話までの災害に頼った展開があざと過ぎて、
どの登場人物も強気&重く描かれ過ぎで。
初回の美術館でのくだりを見て、王道のラブストーリーを描きながら、
いざ障がい者と付き合うとなると あんな事やこんな事にも配慮しなきゃいけないし、
乗り越えるのも大変な事なのだ、という内情に踏み込むのだと期待していただけに、
勿体無い部分が多々あった…。
中盤の話が残念だった。ただ、それだけです。
最終回は最終回で、「同じ立場の気持ちを分かち合う」というのを見せるために、
元久が車椅子姿を経験して、それもリハビリしたらあっという間に治っちゃった〜…
みたいな展開は、まるで車椅子の人を軽く捉えるような感じで何だかな。
と、ツッコミたくなる所はありましたが、
(無難に、入院して家族に支えてもらって初めて気づく…で良かったと思いますが。)
まぁ…大団円で終われたなら良いですかね。
踏み込んで欲しい所を踏み込んでくれなかった、むず痒いドラマでした。
感想はここらにてお終いにします。
洋貴は来期で深キョンと幸せになってくださいまし…。
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