東京の雪男 1話 感想|ピリッとした冷たさも感じさせるほんわかファンタジー
実はこれ、昨日初めて知りました(笑)
SNSで偶然本作の名前を目にして、割と好感触な呟きをされていたので、
公式サイトに飛んでキャストやあらすじをざっと読んでみたら、何だか良さげだなぁ…と。
で…NHKプラスで滑り込みで初回をチェックしてみた訳ですが、
どんな答えを出すのか見てみたいと興味を持たせてくれる内容に仕上がってました。
本作の題材は「雪男と人間の出会い」でファンタジー寄り。
でも、奇を衒った演出を施す事なく、"日常生活の一部"のように淡々と描かれていて、
その塩梅が上手いなぁと思います。
そして、実は本作の前に「リエゾン」3話を見ていたので、尚更考えさせられるんですけど、
(そちらも遅くなっちゃったので、4話とまとめて後々感想をUPするつもりです。)
持ってる個性や特性が初見だと判断しづらい見た目をしている人こそ、
いざそれが垣間見えた時に「自分や周りとは違うから」
「人生経験を考慮して、自分の周りにはいなかったタイプの人だから」ってだけで
否定されたり、腫れ物扱いされたりするのが、残念ながら現状ではあって。
例えば、発達障がい、ろう者、同性愛…と、様々な"生きづらさ"に触れた作品は
今まででも多く生み出されてきましたが、
それらを全て内包したのが雪男(磯村勇斗)というキャラクターな気がするんですね。
デフォルメ化された人物を通して物語を進めていく事によって、
「もし"その人"と出会ったら、あなたならどうする?」を
自然と自分事に当てはめながら
大人も子供も一緒に考える時間を与えてくれるような作りは、Eテレ“らしさ"を感じさせます。
マニア向けの作品が作られやすいNHK総合ではなく、
教養番組がメインのEテレでの放送なのも頷けました。
強いて言うなら、全5話×30分という短さが関係しているのか、
まだ付き合ってもいない段階で「愛の確かめ合い方」についての話題になるのは
ちょっと唐突かな?とは思いましたが。
ただ、基本淡々と、ほんわかした雰囲気の中で鋭さも残していく…という
本作が目指そうとしている方向性みたいなものも、そのシーンで同時に見えてきたので、
少なからず、盛り込んだ意味はあったのかもしれません。
入江陽さんのほわんほわんほわん…な劇伴も、中々好みでした。
木漏れ日のような静かな温もりと、泡となって弾けてしまいそうな儚い感じが
本作の世界観を彩っていて良いですね。
思わぬ拾い物な気がしております。
また感想は遅くなると思いますが…次回以降もマイペースに書き続けていきたいです。