作りたい女と食べたい女 2・3話 感想|餃子にはご飯でしょ〜
2話
初回の感想でも触れていたけれども、春日(西野恵未)ってやっぱり、
一緒にいてくれるだけで安心感があるんですよねぇ。
おまけに、気配り出来るし、薬の瓶やらプリンやら+αもいろいろ用意してくれるし…
女性同士だから、言いにくい事も相談しやすい。
今の野本(比嘉愛未)にとって"いて欲しい存在"だというのがよく分かる、
彼女の魅力が光る回でした。
食べてくれる相手が見つかってからは、デカ盛り料理を作る日々。
初回で綺麗に収まった自分のためのご飯を見ていた分、
ミートボール盛り盛り!卵8個米4合!ご飯こんもり!といった
見た目も材料も規格外で、良い意味で非現実的な料理が続いているのを見ると、
ああ、本当に作るのが楽しくて、
いっぱい作れるのが嬉しくてしょうがないんだろうなぁ…とも思えてきます。
作ってくれるお礼にと食費を払い、何かに困っていたらサポートする。
もらった食費が「次はどんな料理に挑戦してみようか?」というモチベーションに変わる。
この例えをするのも何ですが、パートナーとの新しい形を構築していく点では、
一時期の火10ドラマ(TBS)を彷彿とさせますね。
それも、本作の場合は恋愛が絡んでいない、
あくまでも「需要と供給」で成り立っている関係性に思えるから、
これから残り6話で、この"未知数な関係"がどう発展していくのか、
先を見守りたい気持ちにもさせられてしまうのです。
3話
餃子にはご飯でしょ!!!!!
と声を大にして言いたくなってしまった(というか心の中ではツッコんだ)春日の新人時代。
餃子にも焼肉にも、ご飯は欠かせませんよ。
まぁ、あのおじさんも若い女性に
「仕事終わりの流儀」とやらを伝授したかったんでしょうけどねぇ…
自由時間をどう満喫するかは自分で決めるもんなんですよ。
「ぐび」の音に合わせて、春日の飲み姿を段階的にアップで撮っていく演出も…
いろいろ考えさせられましたね。
常にゆったりとした映像になっているのに対して、
リズミカルなカメラワークが挟み込まれる"異物感"の作りもそうですが。
春日がその場で感じている、普段頼まない食べ方を自ら実践している違和感と、
周りに「"正しい"食べ方かどうか」をジャッジされている圧迫感も
同時に伝わってきて、ちょっと心苦しいものがありました。
本作って、語り過ぎない所が良いんですよね。
回想の盛り込むタイミングや映像を使い分けながら、
視聴者にある程度"想像を膨らませる時間"を適度に残してくれる
加減が上手い作品だなぁと思います。
餃子でぎっちぎちに詰められていたのが、
最後には窓からの自然光が反射するほどすっからかんになったホットプレートは、
それだけお互いが心から食事を楽しめたし、美味しかったという証拠にもなっていて。
相手の食べっぷりをお酒のつまみにする2人が可愛らしかったです。
「食べる」という行為はずっと大好きで続けてきたけど、
漬け卵でアレンジしてみたり、食器を変えてみたりで
質を上げる方向に徐々に変わってきている春日さん。
無意識でも確実に影響されていっている所で、次週は外に飛び出してみるとの事で…
2人がどんな"気づき"を得ていくのか、楽しみですね。