ミステリと言う勿れ 2話 感想|カウンセラーと言う勿れの状態に?
まさか…とは思いましたけど、やっぱり今回で終わらないんですね。
個人的には、前半がテンポ良く進んでいた割に、
後半の展開にはちょっと冗長感を覚えてしまいました。
いや、お話自体、個性的な登場人物を揃えていて、
舞台も洋館での集会という王道の洋画ミステリーらしい内容になっている事を考えれば、
前後編にするのも妥当なんですが…
本作の場合、初回の約1/3を使って2話のエピソードを既に進めていたので、
まだ引っ張るのかと思えてしまって…(汗)
次回で掘り下げるべき事柄がどれくらい残っているのか分かりませんが、
今回でしっかり完結させて欲しかったという気持ちが強かったです。
そして、今回の内容を見ていて引っかかる部分も出てきました。
1つ目は、主人公の活かし方です。この方向性で合ってるの?って。
前回の感想で「藪への星座の意味のくだりで感動を後押しするような劇伴が流れるだとか…」
と書きましたが、良い話風に見せようとする点では
月9ドラマの悪い所が目立ってしまったかな〜…という気がしています。
整(菅田将暉)は本来、善人でも悪人でもないし、もちろん、誰かの相談役や救世主でもない。
多くの欠点を抱えた1人の人間なんですよね。
私が前回を見て面白く感じたのって、そんな彼が投げかける考え方や持論の独特さ、
そこから事件の手がかり…終いには真相までも見つけ出してしまう意外性にあって、
何も、他人の苦しみをヒアリングして救うカウンセラーもどきの部分にはないんです。
何というか…彼を"人情のアイテム"として使って
お涙頂戴に持って行こうとしていないか?と思えてなりませんでした。
本作は単なる「感動物語」ではなく、「とある1人の男性の物語」であるはずで。
そこをきちんと押さえておかないと…作品の良さが失われてしまうのではないでしょうか。
で、2つ目は、多くの視聴者が感じているであろう音効のセンスのなさ。
率直に言って、主題歌をかけるタイミングが不自然です(苦笑)
ただでさえ1人1人の悩みを「片付けている」感覚を覚えてしまっているのに、
まだ山場とも言えないタイミングで、しかもまだ言及していない登場人物がいる段階で
音量大きめに主題歌をかけられたりなんかしたら…
「ああ…まだ辛い話が続くんだなぁ…」なんて胃もたれを起こしてしまうのも
無理はありません。
まぁ、劇伴に関しては前回もそうでしたが、工夫がないんですよね。
音量大きめだったとしても、途中でカットする形で緊迫感を一気に生み出すとか、
徐々に音量を上げていく形で登場人物の感情の変化とリンクさせるだとか、
何かしらの意図が伝わってくる演出だったら良いんですけど、本作はとことん"流しっぱ"。
だから邪魔臭く感じるんだと思います。
劇伴の入れ方、音量で物語の世界観への集中力を削いでしまっているので、
本当に、切実に…そこは軌道修正していただきたいです。
という訳で、個人的には、今回は前回ほどにはハマれませんでした…。
しかし、整の言葉にはクスッとさせられる事が多くて惹かれるし、
まだまだ好意的には見ているので、次回に期待します。