TOKYO MER〜走る緊急救命室〜 11話(最終回) 感想|LP9は椿1人だけの組織なの?
まずおことわり。
最終回を見て感動した!泣けた!という方は、この稚拙な感想を読まない事をお勧めします。
読んでも共感は得られづらいと思うので…読まれる場合は自己責任で。
うーん…私は前回で感じた「なぜ涼香(佐藤栞里)を死なせる必要があったのか?」
「涼香の死と、喜多見(鈴木亮平)が闇落ちするきっかけ作りに
なぜ椿(城田優)が関わる必要があったのか?」といったモヤモヤを解決してもらうために、
答え合わせのつもりで最終回を見たのですが…
結局、最後になっても曖昧なまま片付けられてしまった事が残念でなりませんでした。
LP9とはどんな信念を持った組織なのか?なぜ椿1人しか現れないのか?
本来なら助けられてお礼を言うはずの喜多見に執着する理由は?
そもそもテロリストになった動機は?
答え合わせどころか、新しい謎がいくつも増えました。
個人的に本作の世界観にテロリストを絡めるのを快く思わない理由としては、
やっぱり、既に1つの群像劇として、物語として成立している本作独自のカラーに
“敵対関係"を強調する池井戸作品カラーを混ぜる違和感にあるんですけど、
ぶっちゃけて言ってしまえば、
テロ組織・LP9との対峙"自体"に興味がなくて。
じゃあ、なぜLP9=ラスボスとの対峙に心が盛り上がらないのか考えてみたら、
今更ですが、その組織の実体が掴みづらいから…なんですよね。
後に映画化するためにあえて掘り下げなかったのなら別に良いです。
でも、放送終了後にその発表はなかったから、実質今回でピリオドを打つ事にはなる訳で。
せめて連続ドラマ内で、LP9という組織についてや、喜多見との関係性には
触れて欲しかった…という気持ちでいっぱいです。
最終回で喜多見がまたどうせ椿を救う展開にはなるんだろうなぁとは思っていましたけど、
時間を拡大した割には、誰でも入れちゃうガバガバセキュリティの病院で
公安達が椿を撃つ形でその流れに持って行くという単純さ…(苦笑)
涼香の死にしたって、喜多見や音羽(賀来賢人)を憔悴した状態から立ち直らせるために
その手段をとったのは頷けたとしても、意識不明の重体にするとか、
(こっちは酷過ぎるけど)一生歩けない体になり車椅子姿を強いられるとか、
もっといろんな方法があったんじゃないでしょうか。
だってねぇ…前回の爆発よりも規模が大きい今回の事故現場の方が
死者ゼロに出来たのも、不思議な話なんですよ。
まぁ、それを言っちゃ全てに当てはまるから元も子もないのか(汗)
本作はなぁ…何というか、良くも悪くも…
本当に"良く"も"悪く"も!
TOKYO MERチーム内での「絆」「医療従事者はスーパーヒーロー&ヒロイン」を
重視して作られた作品だったという印象が強かったです。
良い意味で言ってしまえば、最初は木偶の坊もいれど、みんな頼もしい存在である事、
意見が割れて対立する根底にはそれぞれの葛藤や考えがある事、
そして早い段階から喜多見を筆頭にみんなの仕事ぶりが描かれたお陰で、
お決まりのパターンでもある「支え、支えられる展開」にもグッと来る事が多かったんですけど。
逆に言ってしまえば、描きたいのはそこ"だけ"…
つまり、他の要素は話を盛り上げるためにある程度付け加えておけば良いか〜という
意図が見える…とも言えるんですよね。
少し話はズレて、前作の の最終回の感想で
「年月が立たないうちに新しい池井戸作品(+"かぶれ")のドラマが
出てくるかもしれない」と書いたんですが。
目を充血させて飛沫飛ばしまくりまでは行かないものの、
分かりやすい悪党を生み出して勧善懲悪モノにするという所は共通していて、
ああ、最近の日曜劇場のフォーマットを真似た作品が
もう出てきてしまったのか…とも思えてしまいました。
日曜劇場は変に世界観を誇大化させない方が、
良さが活きる気がするんですよ。
ここ何作かはツッコミどころが多くて。
なので、前回と被りますけど、来期の「日本沈没」も
同じ感じになってしまうのではないか…という不安が過ってしまう訳なんです。
日10が全然期待出来ない分、どうか、どうか純粋に面白い作品であって欲しいです。
最後に、もう本作も最終回を迎えたので、これだけ書き残しますけど…
GReeeeNの主題歌が最後までしっくり来なかったですなぁ…(汗)
いやね。どうしても「ROOKIES」のイメージが強いんですよ。
曲調は青春!感あるし、声質は若々しいし…
なんで中堅どころが多い本作の主題歌だったんだろう…?って思ってますw
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