知ってるワイフ 2話 感想|"見方"が分かってきた感じ。
なるほど…やっぱり過去に飛んでは、また現在に戻る…というのを繰り返す訳だ。
前回は夫婦関係や人物説明を映像化し過ぎていて、そこに尺を取られたが故に
タイムスリップならではの魅力を十分に味わえなかった残念感がありましたが、
今回は全体的に「過去に飛んだら何がどう変わったのか」を軸に物語を進めており、
見やすくなったような気がします。
そして、本作を、主人公をどう見れば面白いと思えるか…というのも分かってしまったり。
澪(広瀬アリス)との出会いがなかったら今いる子供もいなくなるのなんて、
多くの人は想像出来るはず。
でも、元春(大倉忠義)はとにかく自分大好きっ子で、
自分の幸せを求める事だけを考えて動いているから、その発想には至らない(笑)
澪の好きないちごシェイクを咄嗟に呟いてしまったり、彼女を守ろうと抱いてしまったり…
迂闊な部分を見せるのは、同じくタイムスリップを扱った「テセウスの船」の心と少し被って
ツッコみたくもなってしまうんですが、
初回の時点で彼には共感出来ないと分かった所で、
もうこれは"人物に気持ちを重ねて見る"のではなく、"一人の人生を見届けてみよう"と
割り切った方が楽しめるんじゃないかとも思えました。
だって…言動に一々反応してたらキリがないし、ネガティブな感情が溜まっていくだけ。
そして、もう一つ気づいた事としては、
多分、元春自身の"後悔と気づきの物語"なんだろうなぁ…という事。
本作の捉え方が少し変わった理由としては、澪が新社員として配属されてきて、
仕事場でもカラオケでもいろんな一面を見る度に「澪の本性は一体…?」と
考え始めるシーンがあったから。
俺と結婚しない選択をしたら、冷静な対応が出来ていた。
親しみやすい人柄だと社内で評判になっていた。
でも、メンタルが強い=逞しい所は変わらない…なぜ?いつどこで彼女は変わってしまった?
まだ自分とは向き合っていなくても、少なくともタイムスリップしていなければ
“澪そのもの"をじっくり見る機会はなかった訳で、
今回はとりあえずそれに気づく事は出来た。
初回を見た限りでは、タイムスリップした事に特別興奮している感じでもなくて、
ただ流されていっているだけの印象ではありましたが、
「神様の飴と鞭による試練」の元で、小さいものでも1つずつ"違和感"を覚え始める元春が
段階を踏んで"ダメダメだった自分"が"それなりの幸せを手に入れた自分"へと変わっていく
成長物語として見てみたら、もしかしたらイケるんじゃないかなぁという気がしてきました。
謎の男(生瀬勝久)との出会いだけでなく、
同期の千晴(松下洸平)の恋愛事情や ←澪との恋愛に参戦する可能性も…?
沙也佳(瀧本美織)の何やら穏やかではない表情など、
サブ要素を充実させているのも悪くないと思います。
あとは、作風がどうも真面目っぽいので、
コミカルな演出を取り入れてメリハリをつけてくれたら…。
今回から見始めても恐らくついていけそうな内容なのを考えたら、
本当、初回は"掴み"としては弱かったですね。
ドラマ好きなら3話くらいまで様子見する事はあっても
(もうこの方向性で行くんだな…というのが見えた場合は初回で切る場合もあるけどw)、
そこまで見ずに判断してしまう視聴者の方が多いですから…。