グランメゾン東京 2話 感想|キムタクの魔法で浄化された春風亭昇太さん
今回の役は一度夢破れた者という点で今までの役とは一捻りありますが、
基本的に天才肌で周りを引っ張っていく系統の多い「ザ・キムタクドラマ」と
従来の日曜劇場の作風は上手く融合されていますね。
もはやレギュラーになりそうな(笑)春風亭昇太さんなど
この枠お馴染みの顔ぶれが揃っている事、
主人公サイドvs銀行というフォーマット、告げ口展開、個室での密会シーンと
所々の設定には所謂「マンネリ感」はあるものの、
主要キャスト陣がそれを強く感じさせません。
新鮮味を出したいが故に、キャラクターがやはりまだ若々しく映ったり、
高級な劇伴と主人公の強い佇まいがどこか釣り合ってなかったりと思う所はありますが、
今の段階では、テンポの良い展開と尾花(木村拓哉)の個性を表すかのような
大胆な演出のお陰で、楽しく見られています。
15分の延長も全く気になりませんでした。
しかし、1話ごとにステップアップする構成で
視聴者を飽きさせないようにするのは良いですが、やはり成功に繋がるまでの物語なので、
過程はもう少し丁寧に描いて欲しい気持ちにもさせられました。
「数字で決める」がモットーのはずの汐瀬(春風亭昇太)が終盤では
美味しい料理で心動かされて急にキャラ変したように見えましたし、
土地担保でもダメ、500万円足りない危機的状態の中で
最終的にあっさり受け入れてしまうのも、いつそうなった?という力技感がありました。
融資という壁を突破しなければドラマが進まないのは分かりますが、
頑固なキャラクターは頑固なままで、それに見合った攻略法を
主人公サイドを通して描写すべきだと思います。
それでも、どんでん返しの展開は全世代が楽しめますが、
劇中の言葉を借りるならば特に「おじさん」「おばさん」世代の胸を打つ
作品としては順調な作り。
リスタートを図るって設定が、自然と背中を押されているようで良いですよね。