レンアイ漫画家 7話 感想|あいこの真っ直ぐさが響く…
前回、可憐(木南晴夏)が清一郎(鈴木亮平)の部屋に勝手に侵入するくだりを始め、
二階堂(真栄田郷敦)や由奈(小西桜子)も
恋愛事情に入り込んでくる展開は"恋の障がい"あるあるでも、
あいこ(吉岡里帆)と清一郎の成長には必要な要素だと、好意的に捉えて見ていたものの。
今回は更に美波(内田理央)も参戦してきて、
あいこのいる空間では二階堂や由奈がかき回し、
一方で清一郎のいる空間では可憐や美波がかき回し…と
どっちもパンチの効き過ぎるキャラが物語を先導していく流れが続いたため、
これでは比較的大人しい方のあいこの存在感が
霞んでしまうのではないか?と思っていたのですが、
その"霞んでしまう"にはちゃんと理由があったのですね。
いきなり合わせる事になってしまった夫婦設定、
美波が登場して再び現れる当時のモヤっとした想い、レンくん(岩田琉聖)への配慮…
そんなドタバタした出来事が続いて、やっと落ち着けたのが、一人でお酒を飲む時間ですが…
今度はあいこが彼の心をかき回す形で近づいてきます。
静かな夜になると、一人で何か考え事をしたり、
会話を通して誰かの言葉がストンと胸に響いたりする事が増える訳ですが、
その時間帯と、人に優しくて素直な性格であるあいこの組み合わせは、実にぴったりでした。
「…なんだ、これは」「……………愛です」
衝動に駆られて咄嗟に言葉が出てしまったらしい。
でも、美波との再会で頭がいっぱいいっぱいになってしまった彼の様子は
前半のカオスな場面で十分に描かれてきたから、
急に抱きしめる行為に走るのにも頷けるものがあります。
10年前に踏みにじられた清一郎の純情を、愛で包みこもうとする苦労人あいこ…。
素敵な関係だな。"ヒューマンドラマ"…だな。
主題歌の流れるタイミングが絶妙なのもまた、うっかり泣かされてしまいました。
別の相手と離婚して独身になり、純(白石隼也)が亡くなったのを知った途端、
寂しさを埋めようと子供ごとまるっと清一郎を自分の物にする事を考える美波は
清一郎よりもよっぽど闇が深そうですし、
親子の事情まで絡めなくても良いだろうに…という気もしますが。
それ以上に、向後(片岡愛之助)の存在が最大の壁となりそうですね。
変わり者で野獣のように煙たがられてきた清一郎が、
あいこの真っ直ぐな愛情によって人間の温かさを知り、
最終的に目の前の物事に立ち向かっていくであろう残り数話が楽しみです。