今だから、新作ドラマ作ってみました 第1夜 感想|こんな夫婦でいられたら
第1夜「心はホノルル、彼にはピーナツバター」
「100文字のアイデアを〜」など、視聴者がnoteに投稿する形で
制作に参加出来るという作品を生み出した事が記憶に新しい
テレビ東京がやりそうな企画だな…NHKもこんな最先端なネタを
取り入れるようになったんだな…という印象を持ちながら見始めたドラマ。
事前情報を特に入れていなかったので、カップル同士が将来について話し合う
生々しい展開が続いたのには驚きましたが、
放送中断したのも含めて、今期までに制作されてきたドラマは
「外出自粛」「コロナウイルス」が存在しない架空の世界観で
構成されているものばかりな訳であって。
そう考えると、緊急事態宣言を受けて外出自粛の選択を取らざるを得なくなったカップルが
テレビ通話を使って延々と会話している様子を視聴者が覗き見る…という作りは
今の時代だからこそ出来たものであり、
「現代(当時)」を象徴する作品にこうして出会えた事が感慨深くなるような
仕上がりになっていたと思います。
私は結婚や子供についての話し合いは勿論、誰かと付き合った経験も
テレビ通話をした経験もないので、「きっと現実ではこんな話をしている事が多いんだろうな」
「たまに耳にする「コロナ離婚」ってこういうのがきっかけだったりするんだろうな」
なんて、共感するよりも想像する立場で見てしまっていましたが。
身近に相手がいない、直接対面しないからこそ、
言い過ぎたり、本音が止まらなくなったりする…という所は、
SNSと重なる点でも割とあり得る事なのかもしれないと、
そんな「リモートの"リアル"」を突きつけられる感覚を覚える内容でもありました。
私たち視聴者が「画面」を通してドラマを見ているように、
本作も序盤で撮影された部屋やカメラワークの作り込みはあえてカットして、
演出的には、テレビ通話で二人がやりとりしている事から生まれる画面の変化
(ネット回線速度の違い、映像の荒れ具合、大声を出した事による音割れ…など)
だけに焦点を当てた作りにしてみても、「テレワークドラマ」らしさが出て
更に面白くなった気はします。
しかし、「テレワークって大変だね」「今の状況辛いね」といった
現実を如実に映し出した展開で終わる事なく、
最後には「もう少しの辛抱だよ」という、今を生きるカップル、視聴者に
ちょっとした"希望の光"を導き出してくれるような
ドラマらしい着地点でまとまっていたのは良かったです。
今夜放送される第2夜は、今回のよりもファンタジーな話になりそうで、
そちらも楽しみです。(何とか感想間に合った…(笑))