グランメゾン東京 10話 感想|セミファイナルに相応しい怒涛の展開!
セミファイナルとしては、王道だけど完璧過ぎる出来でした。
開始10分ほどで、まず京野(沢村一樹)が平古(玉森裕太)の才能を認めた上で
説得するシーンで視聴者の心を掴み、
それから、尾花(木村拓哉)がゴーストシェフとして受け入れるくだり、
相沢(及川光博)が肩を並べながら自身の想いを打ち明け、
倫子(鈴木京香)が尾花の代わりにリンダ(冨永愛)へ最後の言葉を伝える…
そんな「料理と仲間がいる事への誇りを持つ人々」が
それぞれの形で見せ場を作る展開が続きます。
しかし、これだけだと主人公の存在が薄くなり、「群像劇」という印象が
残ってしまいがちですが、前にも同じ事を書いたように、
脇役を引き立たせつつ主人公も魅せる…のが本作の強みです。
序盤でも言っていた「お前ごときが責任とるなんて、100年早ぇって言ってんだよ!」が、
自分がいると三つ星は取れないと悟った平古を仲間に迎い入れる言葉として、
「声ちいせぇ」も含めて回収してくる熱さ。
また、最後は尾花のお陰…で終わるのではなく、
平古に料理の心得を伝える形で説得する仲間達の流れになり、
彼が店に入る決心をした次のシーンで「出来たな。最高なチームが」と京野が尾花に告げる。
主題歌のかかるタイミング。
涙を溜めてその言葉を噛み締める尾花を映すカットを、長めにとった演出。
この2つから、尾花にとって、今の最高の仲間と環境を手に入れるまでに
どれだけ長い年月がかかったか…どれだけ苦労してきたか…などと、
彼の目線になって自然と想像させられてしまいました。
「大人のリブート物語」としても、的確で抜群なラストでした。
今まで上手く扱えなかったマグロ料理に挑戦したいと言う尾花。
料理への飽くなき挑戦はまだまだ続きます。
王道らしく三つ星は取るのでしょうが、
3年前から変われた彼がどんな料理を出すのか、楽しみでなりません。
準備は整いました。最終回、見守ります!
超余談ですが…黒い服をまとったリンダが
マ◯フィセントに見えてしまったのは、ここだけの話で(笑)