純愛ディソナンス 5話 感想|吹っかける路加と迫り来る母親
冴(吉川愛)と正樹(中島裕翔)のシーンだけは"純愛"を保っていたけれども、
今回は全体的に言えば、劇中でも「毒牙が迫り来る」というモノローグがあったように、
各々の登場人物が冴と正樹の関係性を侵食し始める…といった感じでしたね。
つまり、大きな進展はなし。
後半戦に入るタイミングで、最終回に向けての種蒔き回とも言いましょうか。
でも、唯一儚さを感じさせる2人が、アクの強い面々に翻弄されていく構図はやっぱり面白く、
今回もヒヤヒヤさせられながら、あっという間に見終える事が出来ました。
アシスタントという形で冴を利用して、最終的に罠にかけようとする意図はまだ分かるんです。
ただ…一番意味不明 ←褒めてる なのは、路加(佐藤隆太)と愛菜美の2人の関わり。
両者ともなぜ関係を持とうとする事を全く拒まないのか?なんですよねぇ(特に路加)。
で…彼の場合、冴と正樹の関係を壊すのを楽しんでいるようにも見えます。
彼女が異性として気になっているとか、嫉妬しているとかそういう訳ではないし、
その行為の動機も、かつて自分を惨めな目に遭わせた
賢治(光石研)への復讐から来てはいるんでしょうけど、
なぜそんなに遠回りを…?それとも彼にも何か深い因縁があるとか…?なんて、
いろんな謎が出てきます。
おまけに、今回再登場した静(富田靖子)はまだちょい出し状態で、
大きなバッグ抱えていた辺り、大金を横領して逃げたようにも思えますし…
まだまだ分からない事だらけです。
本作の登場人物って、1つ1つの言動で何を企んでいるのか、何を考えているのか
良い意味で掴めないのもそうなんですが、
感情の底も見えてこないから、誰が一番怖いのかが計り知れなくて、
そこが「もっと見たい」という視聴意欲に繋がってくるんですよね。
静はかつて感情を大爆発していたけれども、
彼女とは別ベクトルで"本性"を見せてくる人が出てくるのかもしれないし、
そのギャップの強さに慄いてしまう事だってあるのかもしれない。
みんなどことなく影のヴェールに包まれているような気がして、
いつ"本性"をさらけ出すのか…と「怖いもの見たさ」でワクワクしている自分がいます。
二面性と言えば、5年後に突入してからずっと言及できずにいたんですが、
愛菜美との前では自然体でいるようで無意識に取り繕っているのに対して、
冴との前ではナチュラルな声色や表情が隠しきれずにこぼれ落ちてしまう
正樹の"人間らしさ"が、冴との恋愛への感情移入度をグッと高めていて良いですよね。
冴は冴で透明感をまとっているから、つい引き込まれちゃう。
次回からまたガンガン攻めた話になってくるでしょうかね?期待しています。
最後に余談ですが…
静が冴に引き剥がされてまず机にしがみつく辺り、
妖怪っぽさが出ていて最高でした(笑)←あくまでもご本人ではなく役に対して
晴翔(藤原大祐)に家を案内された時のぱちくり目も、
少女漫画ちっくな動作なのが余計にゾゾっとさせられましたわ〜w
富田靖子さん…恐るべし。