正直不動産 6話 感想|それぞれの心の中にいる"大切な人"

 

 

後半戦になって、風向きがガラッと変わりましたねぇ。

初っ端から「客のニーズに合わせて売るのが俺たち営業の仕事でしょ?」と

はっきり言ってのける永瀬(山下智久)がとにかく頼もしい。

そして、彼が正義のヒーローです!!と言わんばかりの壮大で派手な劇伴も、

今まで正直営業した上での成長が1話ずつ丁寧に描かれた積み重ねがあるからか

ぴたっとはまります。

 

ライアー時代の彼だったら、毎日シャツや顔を汚す事もしなかっただろうし、

そもそも、下請けの作業を毎日手伝いに行くという

不動産屋なら本来やらなくて良い仕事だってしなかったかもしれません。

桐山(市原隼人)とのシーンを中心に、風を受けなくても

正直に自分の想いや仕事観を伝える頻度も、今回で一気に増えた気がします。

 

でも、これらの描写は意図的にも映って、

なぜ永瀬が真っ直ぐで、積極的に人と関わろうとする性格であると強調するような

見せ方にしたんだろうと思いながら見ていましたが…

なるほど、情熱を燃やして相手に尽くすタイプなのが永瀬ならば、

今回相方として描かれた桐山は

周囲の目がない場所でもさり気ない気配りを欠かせないタイプで、

2人の仕事のスタイルを対比したかったからだったのだと、後半の展開で納得。

言い換えれば、永瀬は"正直営業"が売りで、桐山は"男気営業"が売りって所かな?

 

特に、事前に秋川工務店と法的措置をとる準備をしている旨を

竹鶴工務店の社長にスマートに報告するシーンなんかは、

永瀬とはまた違ったやり方で相手をじわじわと追い込んでいるようで

実にかっこ良かったです。

月並みな表現になってしまいますが、俗に言う「みんな違って、みんな良い」ですよね。

どちらの営業が正しい…という上げ下げの描写をしないのも、

それぞれの営業マンへのリスペクトが伝わってきて気持ち良いんです。

 

「みんな違って、みんな良い」に因んで他に言及するとするなら…

何のために仕事をしているのか?という桐山の問いに対して永瀬が考えている間に、

仕事をやり遂げたような様子の月下(福原遥)のシーン、

お客さん目線に立って真摯に仕事をする榎本(泉里香)のシーン、

そして、子供を迎えに行った時に"ママの顔"になり、

今日のご飯何食べたい?なんて日常会話を交わす花澤(倉科カナ)のシーンと、

それぞれ経緯は違い、いろんな笑顔を浮かべながらも、

(今までの人物描写も含めて)「仕事にやり甲斐を見出す根底には"大切な人"の存在がいる」

が共通点であると想像させる3つのシーンが挿入されていた所も、上手く練られているなぁと。

桐山が抱いた夢は父の存在がきっかけだし、秋川(勝矢)は守りたい家族のために仕事をする。

「仕事をする理由」というサブタイトルだけに、複数の背景や動機が描かれているんですが、

情報過多にならないのは脚本力の高さのお陰ですね。

 

ラストは、永瀬と桐山の関係の和解を示すかのような主題歌の入りが抜群で、

切磋琢磨しつつ、これからコンビでの活躍を見られるんだろうなぁ…と楽しみにしていたら、

なんと、まさかの退場…?(泣)

(1ヶ月前に申請しないと認められないよ…ってマジレスは置いといて)

もっと見たかったのになぁ。本当に退場なら、最終回で"その後"を描いてくれると嬉しいです。

 

今回で答えが出せなかった永瀬のくだりも、きっと最終回で回収されるでしょう。

その時には、集大成とも言える、メキメキと実力を伸ばした姿が見られるのかも?

鵤(高橋克典)の恨みも、演出的に何やら登坂(草刈正雄)が関係していそうで…

見所が増えて、少しずつクライマックスに近づいてきましたね。

 

 

 

 

 

 

 

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