レンアイ漫画家 11話(最終回) 感想|君は僕の…の答えは夕陽の見える防波堤で

 

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正直…どうなってしまうんだろうか、前回の感想で書いた通り本当に駆け足になって

無理くりハッピーエンド!になってしまうんではないかと、

途中までうっすらとした不安が頭を過ぎりながら見ていました(笑)

不器用な人は、自分との向き合い方もとことん不器用なんだなぁ。

漫画を忘れるためにデイトレーダーを始めたり、

内心泣きそうな心境でパリピな男を演じてみたり、島に籠って新作を描いたり…

なんで大型客船じゃなくて漁船で行った!?ってツッコミたくもなったけれど、

そんな所も含めて、ああ、なんかもう、清一郎(鈴木亮平)らしいな、愛しいなって…。

勇気を振り絞って想いを伝える彼の姿に、

2人みたいに私もぎゅっと抱きしめたくなっちゃいました。

 

最初は「???」でしかなかったキャラ変にもきちんと理由があり、

今までの物語の地続きの話だったと分からせる。

登場人物は一般的な職に勤めているのが前提で、

いかにも漫画ちっくな設定と、思わず見入ってしまう感動的なシーンを描き分ける点において、

本作ほど"ラブコメディ"のお手本と呼べる作品は中々なかったんじゃないかなぁ。

再プロポーズのくだりも、その場が防波堤だというトンチキさも吹っ飛ぶほどの

ロマンチックな雰囲気が漂っていて。まるで洋画を見ているみたい。

主題歌と物語の親和性については前々から書いてきたけれども、

今回に至っては…夕陽も良い仕事し過ぎでしょ!

って思いました(笑)

 

久しぶりに画像を使って「グッと来た部分」を書き残すとすると…

↓清一郎があいこを想って描いた漫画原稿を返す時はまだ淡いんだけど、

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↓あいこの誕生日に向けていろいろと計画を練っていたのがおじゃんになったと気づき、

清一郎が狼狽し始める時には徐々に夕陽が差し込んできて…

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↓あいこが「聞かせろ!」と強気な姿勢で攻めてきた時には

一気にオレンジの色味が濃くなっていく…

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この暖かくてかつ強いオレンジの光は、あいこの性格を表しているようでしたし、

特にここで2人にフォーカスを当てるカメラワークなんかは

“2人だけの世界"を光が包み込んでくれている感じがして堪らなかった。

「俺は…俺は君の、たった1人の、人生の相方でいたい」

精一杯頭を撫でるあいこのタイミングで流れるいつもの主題歌の出だし

「♪君は僕の何ですか? もしかして もしかして」

今まで、関係性がぼんやりと見えてきた部分も、迷い始めて分からなくなってしまった部分も

全てこの主題歌の出だしが"問いかけ"として物語を紡いできたけれども、

最終回ではしっかり"答え"の役割を果たしているのが伝わる流れ。

さらに鳥肌が立ったのは「赤い糸で絡まってゆく 2つで1つのカタワレ」もシンクロさせてきた所!

清一郎があいこを高く抱っこして、この歌詞が流れたら

今度は彼の顔を彼女の胸にうずめていくという密着具合…

まさしく赤い糸で絡まってるじゃん…なんて、胸がときめいてしょうがなかったです。

もう、絵ですよ。←あれ、さっき洋画って言ったのにw

高い抱っこのシーンは額縁に入れて飾りたいほどの美しさでした。

 

全体を振り返ってみれば、初回=第一印象はとにかく突飛な設定と演出で

面白おかしく見せようという空回りな印象が強くて、

「あ、これは私の苦手系なやつだな」と思っていて。

3話くらいまでは複数のエピソードの展開の仕方のぎこちなさに

勿体なさを感じていたけれども…

それでも、ちょっとでも「応援したい」「見守ってみたい」という気持ちで見続けてきた理由は

清一郎が時たま覗かせる"優しさ"と"ポンコツ“の二面性に惹かれてしまったからなんですよねぇ。

この描写がなければ、とっくにリタイアしていたかもしれない。

完走出来て嬉しかったです。

完璧とは言えないし、都合の良い所もあったけど、

逆にそれが清一郎とあいこを描く本作らしくて…結果的に愛すべき作品になりました。

 

本作でお見かけするまで、演じてきた役柄的に義理堅いイメージのあった鈴木亮平さんの

新境地になった作品だったと思いますし、

最終回だけで言えば、キャラ変にも柔軟に対応出来る役者さんは

役作りのために体重増減するほどの

ストイックな鈴木亮平さんでなければ成立しなかったでしょうね。

吉岡里帆さんも、悪女役は「カルテット」を最後に、

それ以降はポンコツ系の役ばかり演じられていて

イマイチ魅力的に映らなかった時もあったんですけど、

あいこという役はその系統の中では最も光っているように見えました。

等身大でしたよね…はっきりものを言う時のキリッとした表情に、

乙女らしい繊細さに、和やかな雰囲気を醸し出す佇まいに…

劇中でいろんな表情を見せる吉岡さんが好きでした。

 

2人を囲む登場人物もみな個性的で、ツッコミどころもあって楽しかったなぁ。

これはあくまでも個人的な考えですが、

竜星涼さんは、三枚目な役を極めてみてもアリなのかもしれませんね。

 

はぁ…ここまで面白くなるなら、録画を残しておけば良かった…(泣)

今期のフジテレビのプライムタイムのドラマ3本、

どれも当たりだったのって2018年4月期以来では…?

最終回も満足の行く終わり方だったのも、かなりポイントが高いです。

 

 

 

 

 

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