青のSP−学校内警察・嶋田隆平− 5話 感想|最も"学校内警察"らしくない話だったかも…
前回の、教師による生徒へのセクハラを描く前に
LGBT問題を取り入れた作りもよく分からなかったけど。
今回の話はますます、何を伝えたくて、何を一番に描きたいのかが
分からなくなってしまいました…。
何というか、無理に社会派要素を入れて、話を広げ過ぎてはいませんか?
序盤は学校内でのいじめ問題から始まったはずが、
その原因となる「差別」が大人も絡める事で「人種差別」という大きな問題に変わり、
いつの間にか半グレ集団が中心の話となって、
学校とは関係ない所で誘拐&暴行事件が勃発する展開。
結果的に、西田(池田優斗)が怖い集団に囚われているのを、
主人公と今まで内向的だった友達が勇気を振り絞って助けに行く…という
「GTO」を軽くなぞったような一昔の学園モノの内容に見えてしまったのが残念でした。
いじめ問題を取り上げるんだったら学校内での話にとどめて、
アレン(川村ジーモン凛一朗)をいじめるようになった動機が容姿か、
それともレギュラーをとられた嫉妬から来ているのか、他にもあるのか
明確にして欲しかったですし。("らしい"という表現じゃなくて、はっきりと。)
「いじめなんて言葉を使うな。これは犯罪だ。」と言うからには、
相手がきちんと罪を償う=謝罪をさせるとか、
これは重たい話になるけど、精神的に追い詰められたアレンが自殺をするなどして、
自分がどれだけ酷い事をしたか罪悪感を背負わせるまでの描写をしても良かったと思います。
だって今回のは、いじめた分だけ自分に返ってくるとかではなくて、
“たまたま巻き込まれただけ"とも取れますからね。
で、西田とアレンが何やかんやで仲直り?
2人だけが良くても、今度はターゲットが変わったり増えたりして
そう簡単になくならないのが"いじめ"ですから…
根本的な解決にはなっていないような気もしますけど。
本作の特徴である「学校内警察」も、
単独行動で情報収集する刑事・三枝(山田裕貴)の出番が多かったのもそうですが、
今回では事件が外で勃発したために、隆平(藤原竜也)が犯人相手に対応するという
ただの「警察」になってしまった印象がありました。
そして、小川(明日海りお)とはやはり恋人の関係でしたね…。
でも、さらに涼子(真木よう子)の過去も盛り込んできた。
現時点で話がとっちらかって輪郭がぼやけているのに、
これ以上軸を追加して上手くまとまるのかどうか?ちょっと心配です。