にじいろカルテ 2話 感想|スーパードクターじゃない…の意味が分かる
本作の公式サイトのイントロページには
「全然スーパードクターじゃない3人の笑って泣ける、チーム医療ドラマ!」と書かれている。
視聴リスト&期待度の記事を作る際に目を通した時は、
この枠で「ドクターX」が以前放送されていた事から
普通に「技量が足りなくて経験も浅い未熟な医師」を指しているのかと思っていましたが、
今回の内容を見ると、それは違っていたようですね。
本来ならあらすじで軽くおさらいする所を、カミングアウトしてからのくだりを
アバンであえてノーカットで流す構成にしたのが効いていました。
言葉をつっかえて泣きながら自身の病気を告白する真空(高畑充希)の姿を
冒頭で見せる事で、「そういえば、初回からこれは意外だったよね」などと
視聴者が印象に残っているシーンを再び思い出させて。
そこから、料理が出来なかったり、優しいあまりに何人もの患者を待たせてしまったり、
お願いをすぐに引き受けてしまったり、「自分が悪いんです」と予防線を張ったり…と
いろんな形で彼女の"ポンコツ“っぷりを見せていく。
初回での村人達が「これは夢か?現実か?」と思うくらい寛容的な性格で、
その強烈さが物語の核を食ってしまったような感覚を覚えていた分、
通常放送となった今回は、主に主人公を通して、一見頼れてしっかりしてそうな存在だけど、
案外周りが思っているよりも"完璧じゃない"を描く話なのだというのが掴めた気がします。
「スーパードクター」が人間の内面的な部分を指していて、ファンタジーな雰囲気と相まって
これまでの医療ドラマとはまた違った作品を生み出そうとしているのだと分かった今、
緊急搬送や救急車での対応といった"医者のお仕事要素"は
わざわざ取り入れなくても良いのかもしれませんね。
現実的な面が絡んできちゃうと、一気に従来の医療ドラマっぽさが増してしまいますし、
“完璧じゃない"所は前半での日常的なシーンだけでも十分提示出来ていますから。
あ…でも、朔(井浦新)が真空に対して言った「先輩なんだからちゃんと怒らせろ!」は
印象に残りましたけども。
にしても…真空と朔と太陽(北村匠海)の3人による
ワンシチュエーション(施設内だけで繰り広げられる)形式でも
成立出来そうですよねぇ、本作。
それくらい、3人の会話は聞いていて楽しいし、時間があっという間にも感じられてしまう。
3色のおにぎりも妙に美味しそうだった。
最近のドラマは、飯テロジャンルじゃなくてもご飯が美味しそうに見えるものが多い。