おじさんはカワイイものがお好き。 3話 感想|パグ太郎弁当売って欲しい!!

 

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なるほど〜…。

小路さん(眞島秀和)のモノローグが多い印象はあったけれど、

それは深夜帯らしく本作を気軽に楽しむ所謂"遊び心"の一つだと思っていたから、

まさかその特徴が物語において重要になってくるとは〜!とちょっと驚かされました。

そうね…確かにバツ1とは言ってたなぁ。

推しを見る3人の可愛さに目を奪われていて、完全にサラーっと受け流してました(笑)

 

私も小路さんみたく、表向きでは静かでも心の中では結構お喋りだったりするので、

「何考えてるのか分からない」「思った事があったら言って!」と

ついつい元奥さんに言われてしまう気持ちがよく分かる。

 

モヤモヤしちゃっているケンタくん(今井翼)も、

恐らく当時結婚していた頃の奥さんの立場と一緒なんじゃないかなぁと思います。

小路さんがあの時、俺も、すっげーーー楽しいって"言いたい"止まりじゃなかったら

やきもきした感情は強くならなかったかもしれません。

ケンタくんにとっても、共通した趣味で初めて心から打ち解けあえる存在が出来たんだもの。

だから手放したくない。

どうしたらもっと仲良くなれるのかな?なんて試行錯誤しながら

相手と距離を縮める事、相手を喜ばせる事に一生懸命なんですよね。

そのひたむきさが、推しを語る時のキラキラした表情で伝わって来るので

決して「重い」とはならない。

 

「好きなものは好き!」や同性愛を描く作品は様々なアプローチで描かれてきたけど、

物に捧げる愛情でもなく、恋愛でもなくて、友情としての"好き"ともちょっと違くて、

何と言うか…推しを大事にする人をただ大事にしたいという衝動的な、

純粋な気持ちをテーマに愛を描くのって、

結構人々の心理に踏み込んだ作品になっているんじゃないでしょうか。

世間から理解されづらいオタクに寄り添う話じゃなくて、

世間から理解されづらい愛に寄り添う話なんだと考えると、

4人の言動に焦点を当てた描写も理解出来る。

 

小路さんについて知りたい好奇心を体で表すケンタくんと、

「自分と同じ気持ちを相手に求めてはいけないよ」と言う裏で僅かに迷いを見せ始める

鳴戸くん(桐山漣)の対比も面白い。

真純くん(藤原大祐)の投稿した漫画にいいねが付くと「気持ちが届くって幸せ〜」

ってなる嬉しさは、ブログをやっている身としてはあるある案件。

 

今回で果敢なテーマに挑んだ作品でもある事が分かりましたが、

それを前面に出さず、基本的にはどの登場人物も最後まで見守りたくなる

温かいストーリーとして消化出来ているのが素晴らしい。

そして、パグ太郎弁当はどこかのコンビニとコラボして、実際に売って欲しい!!(笑)

パグ太郎のイラストが描かれたかまぼことか入っているのかな…とか

想像しちゃいますねぇ。