竜の道 二つの顔の復讐者 6話 感想|女性陣に翻弄されていく男性陣

 

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今まで以上に演技面で見入ってしまったわ…。

今回主に物語上で活躍したのは女性陣で、

美沙(松本穂香)の家族関係にグイグイ踏み込むまゆみ(松本まりか)から発せられる

「好きな男の前で話す顔みたい」という言葉に顔が一瞬固まる竜二(高橋一生)に、

芙有子(斉藤由貴)の親子の未来を想う手紙にほだされる晃(細田善彦)に、

そして芙有子が亡くなった後に風俗嬢を正気のない表情で抱く源平(遠藤憲一)に…

女性陣に振り回される形で、真っ直ぐだったはずの心に靄が見え隠れする様を

どの役者さんもじっくりと変化を積み重ねながら魅せてくるから、

それにどんどん引き込まれていってしまう面白さがありました。

 

各兄妹が揃った食事会のシーンなんて、その"翻弄"から生まれるドキッとした緊迫感が

活きていたエピソードだったと思います。

また、最初も最後も「ピンクの部屋に佇む双子」で終わったのも、

復讐に燃える竜一(玉木宏)と迷える竜二の対比が

より浮き彫りになっているのが伝わっていて、中々上手い構成。

 

一方で、"陰謀部分"は見応えあるものになっているのですが、

今回の可哀想な霧島家を見てしまうと、

やはり肝となる"復讐動機"を視聴者に感情的に訴えかける描写は

弱かったのかなぁという気はしています。

なんというか…源平に対して「こいつぅ〜!」と憎みたくなるような気持ちにはあまりならない。

確かに、双子の両親を自殺に追いやったり、仕事中心で家族を顧みない思いやりのなさだったり、

一応彼の置かれている状況は描かれてきました。

ですが、両親サイドからしてみれば、双子が復讐計画を立てるきっかけとなった理由を

時々の回想で見せているだけで、

もっと「源平によって日常が蝕まれていく過程」を深堀して行けば

積極的な竜一の心情にも共感出来たのではないかなぁ?と思っています。

復讐ものとしては、その点はちょっと勿体ない感じ。

 

しかし、冒頭にも書いたように、役者の技巧的な演技を見る面白さはあるので、

ここ最近微妙な作品続きだった火9枠の中では満足出来る仕上がりです。

まだ初回の殺し合いになるまでの喧嘩に行き着く流れが想像しづらいですが、

あんなに突飛なシーンでも、玉木宏さんと高橋一生さんのお二方なら

上手く繋げてくださるんだろうなぁ…と期待しています。