アライブ がん専門医のカルテ 2話 感想|死は突然でも、流れるのは優しい時間。

 

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今期は「これだ!」という突出した作品が出てこないと散々嘆いていましたが…

2話を見た限りではその言葉も撤回出来るかもしれない、

そう期待させてくれた内容でした。

 

今回の題材は、近年で認知が広がりつつある「乳がん」。

しかし、「今からでも検査する事が大切だよ」なんていう

啓発的なメッセージだけにとどまらず、

男性も乳がんを発症する物珍しさで視聴者を惹きつける所から始まり。

お節介おばさんの温かさと優しさ、与えられる運命の不平等さから

「何で私が…」という率直な嘆き、

“これから"の人生が残されているが故の1人の女性の抱える不安、死は突然訪れるという事、

そして、乳房切除&再建経験者から贈られる嘘偽りない言葉まで、

多くの患者と人物のエピソードを扱っているにもかかわらず

乳がんに向き合う人々の逞しさ」を共通点とした一切無駄のない話として

まとまっているのが素晴らしい。

 

本作が取り扱う「がん」は、

一回手術しただけでは完治させる事が出来る確率の低い、

言わば慢性の病気。

だから、ドクターXのような凄腕医者もいなければ、

医療ドラマではよくある「難しい手術を成功させられるか!?」などと

ハラハラ感を誘う劇的な展開は一切なく、どちらかと言うと地味ではあります。

けれども、もしかしたら再発するかもしれない、

長きにわたって付き合う事になるのかもしれない…そんな気持ちを抱えて

日々を生きる患者にどう寄り添ってあげられれば良いか。

そこが、心(松下奈緒)や薫(木村佳乃)の動きを通して

よく考えて作られているのが伝わります。

 

初回で見せてきたミステリー要素も、

心が二人の患者を外に連れ出す…なんていうベタな泣かせ要素もかなり排除され、

見やすくなった分、劇伴の使い方も効果的だったという新たな発見も得ました。

特に、カンファレンスでの様子を音声なしにした所で流したのが印象に残ります。

女性の声のする劇伴が、このドラマで流れる優しい時間と相まって

自然と朗らかな心地にさせてくれるんですよねぇ…。

 

医療(ヒューマン)パートがせっかく見応えあるものだけに、

ミステリーを絡ませなくても別に良くない?とは思うんですが。

どうか、後半になるにつれてそっちで変な方向に行きませんように…

このままのクオリティでありますように…と願うばかりです。

 

 

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