G線上のあなたと私 1話 感想|バイオリン教室でなければ出会えなかった3人

 

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あ、これは好きかも。

見ていくうちにジワジワその世界観にハマっていく作品はよくあるけれども、

初回から「好き」だと感じられる作品に出会ったのは、かなり久しぶりかもしれないなぁ…

そんな感じで、視聴前はそこまで期待していなかった分、

良い拾い物だったと思える1時間でした。

 

自由気ままな也映子(波瑠)、気持ちの伝え方が不器用な理人(中川大志)、

正反対な2人を取り持つ幸恵(松下由樹)の、

年代も性格もバラバラの3人が同じ「バイオリン教室」で出会って仲を深めていく

という関係性も面白ければ、とにかくボケツッコミの構図のような会話劇も楽しい。

けれども、楽しいだけじゃなくて仲間割れするのも、「出会い」あるある…

 

3人にはそれぞれ、

婚約破棄や慰謝料問題、兄の元婚約者への恋心、浮気、

できちゃった結婚、姑との共同生活など複雑な過去と現状を抱えています。

これだけの要素があれば、人物を描写するのに軸がブレて

よく見かける群像劇になってしまいがちなものの、

あくまでも本作は「バイオリン教室という第三の居場所」をテーマとして

押し出している作りなのでとても見やすいですし、

終盤では3人なりの希望と頑張りが感じられる展開になっていて、

視聴後は清々しい感覚を覚えます。

 

大体折り返し地点でやりそうなチーム解散危機の展開を

初回でもうやってしまうんだという驚きはありましたが。

本作の時間軸が去年の夏頃なのを考えると、

年月を重ねて味わい深い音色になるバイオリンと一緒で、

衝突も喜びの繰り返しの日々だったけど、

私たち何だかんだで良い思い出たくさん作ってきたよね…

という"絆が構築されていく様"を、現在になった最終回に向けて

描いていきたいのかもしれません。

 

たまたまこうやって知り合うのって奇跡です」

也映子たちと違って、新たな出会いのチャンスがあって

友達と関わる機会も多い環境にいる理人には、その言葉の重みがまだ伝わらない様子。

あのショーを見ていなければ、同じバイオリン教室に入会していなければ、

出会わなかったであろう3人…。

いつか、そこが分かる時が来ると良いですよね。

個人的には、一度言いだすと止まらない所とか、色んな意味で若かった学生時代とか、

そんな過去を理人の言動に重ねて、一番共感しながら見ておりました。

 

基本的には「なんて事ない日々」を描く物語で、劇的な展開がある訳ではないのですが、

3人がどうやって関係性を深めていくのか…だけでも興味深いです。

学校や職場ではエリートだという立ち位置のキャラクターがおらず、

皆それぞれなりに年代ごとに苦労を抱えている所も、純粋に応援できる作品。

 

火曜日は久しぶりに充実した日になりそうだなぁ。

 

 

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