きのう何食べた? 最終回 感想|締めはやっぱり「いただきます」
終わっちゃった……………。
良い意味で全然最終回らしい内容じゃなかった分、
何だかショックが大きい(泣)
でも、いつもの生活で、いつもの食卓で二人が「いただきます」をしたシーンで締めたのは、
中々本作らしいラストだったんじゃないでしょうか。
同性愛者だろうが関係なく、カップルが長続きする根幹は「食」にあるという事。
日常で欠かせない「食」を心から楽しんでいれば、どんな悩みやモヤモヤも飛び越えて
そこには温もりの詰まった空間が生まれるという事。
「美味しい」「ごちそうさま」「ありがとう」が愛情表現に繋がるという事。
人生を共にする相手と付き合っていく過程で、「食」がいかに重要な存在なのかを
丁寧に伝えてくれた作品でした。
そのメッセージ性が十分にあるから、シロ(西島秀俊)とケンジ(内野聖陽)も
心から幸せになって欲しいと思えます。
周囲を気にしいなシロが変われたのにも、納得感があります。
また、西島さんや内野さんは勿論ですが、本作の役者さんは皆自然体に演じてらして、
どれだけ苦しい想いをしてきたか、どういう心境を抱えて生活してきたか、が
台詞と台詞との間、息継ぎ、タメの抑揚で登場人物に感情移入出来る部分が多々あり。
パートナーがいて、同性愛者である自身を否定的に捉えてる(または誤解している)両親の
いる人の心理をちゃんと突いているなぁ…と素直に感じ取れる所も、好感度が高かったです。
食の重要性、結婚観、同性愛者とそうでない人での考え方の違い、などを
奇を衒わずに提示してみせた秀作ではありますが、
それは「キャラのハマり具合」「演技力の高い役者揃い」もあってこそ、だと思っています。
同じキャストで、同じ脚本家で、同じ演出家で、同じスタッフで…
本作で流れる日常を延々と見ていたい気持ちにさせられました。
原作はまだ続いているそうなので、愛を確認し合ってからの今後の二人の様子を
スペシャルでも何でも良いのでお願いします…。
ジルベールと小日向さんにも、またお会いしたい。
ホッコリとじんわりのバランスも心地良ければ、
時折のアドリブを交えたやり取りも、演じてる役者自身が楽しそうで。
最終回ではそれをたっぷり入れてくれたのもあり、満足度高い春ドラマの締めとなりました。
ありがとうございました。
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