風間公親−教場0− 6話 感想|"あのシーン"再び。
前半は通常通りの1話完結型ミステリーで進んでいったので、
予告詐欺で終わるんじゃないか…とも一瞬頭に過ぎりましたけど、
「教場Ⅱ」のラストにあった風間(木村拓哉)と遠野(北村匠海)が
千枚通しの男に襲われるエピソードが、尺を加えてようやく描かれましたね。
刺される様子をストレートに見せるのではなく、
あえて傘で姿を隠して血が大量に飛び散る様子を映す事で
惨劇を物語らせるシーンは当時も衝撃的でしたが、
2年経って改めて見ても、やっぱり力が抜けるような感覚を覚えました…。
ただ、そんなショッキングな展開が最後にやってきたからなのか、
肝心の事件パートの方は…正直霞んでしまって、特筆する部分があまりないのかなぁと(苦笑)
まぁそれだと感想にならないので、もう少し膨らませますけど。
今回の内容って、視聴者の多くが求めていたであろう
「風間自身の過去」に触れる事が事前に予告されていたのもあってか、
ラストのための前座扱い感が否めなかったんですよね。
今までの回も含めて、トリックも殺害動機の描写も甘さはありましたが…
今回のに関しては、着地点もあっさりし過ぎて、放置している箇所も多過ぎて極めて雑で(泣)
シングルペアレントではないものの、またしても"子供を想う父"の話だった訳ですが、
そもそも、本当に子供を想っているのであれば
遺体のパーツを切断しようなんていう猟奇的な殺人行為を思いつかないはずですし。
柱にぶつかって意識を失ったくらいなんだから、
自己保身のためにも救急車に連絡するのが自然でしょうし。
最後は息子の絵で落ちて自首したのも…
物証がないのに?(息子の選択待ちだったとは言え)たった数分でコロッと変わる?以前に。
彼が犯してきた行為と釣り合わなくて、何だかむず痒さだけが残りました。
ミステリーはミステリーでも、本作の場合は倒叙型なので
その形式からズレるのかもしれませんが。
個人的には、息子・匠吾(城桧吏)が実は犯人で、
向坂(筒井道隆)はそんな息子を庇おうと自首してきたものの、
彼が最後に残した"あの絵"で匠吾の考えが変わり、罪を告白する…という流れだったら、
“あの絵"を通して父の想いを受け取った匠吾の心情が
切なさも漂わせて、印象深いものになったんじゃないかなぁとも思います。
せっかく「原風景」を絡ませているだけに、勿体なかったです。
気を取り直して…次回は白石麻衣さんだけでなく、隼田(新垣結衣)が再び登場するとの事で。
加えて、男に襲われた風間と遠野の"それから"も並行して描かれるそうなので、
本作が公式サイトで事前にアナウンスしていた
「点と点が結びつき、“風間教場”の先へとつながる線となっていく」に
徐々に近くなっている感じはしますね。
新しい登場人物の活躍で一旦ぼかして、
最終章辺りで再び千枚通しの男の件に触れるのかどうか?
まぁ、毎回ツッコんではいますが(苦笑)
残り話数の構成や真相が気になるのは確かなので、次回も見届けます。