オールドルーキー 3話 感想|サッカーかマネジメント、どっちかにして…。
SNSでの誹謗中傷に耐えられなくなるスポーツ選手を取り上げた話と言い、
ドラマ内のYouTuberは必ず非常識に描かれるのと言い、
ドラマでは斬新な「スポーツマネジメント」を扱っている割には、
手垢がつきまくって最早ベタになってしまっている
要素てんこ盛りな内容になっているのは気になりますが、
メインエピソード自体はそこまで悪くないんですよね。
演出やデフォルメ化されたキャラ造形への好き嫌いは置いといて、
明日からの仕事に向けてまた頑張ろう!という、活力をもらえる作品を生み出し続けてきた、
この枠らしい、気軽に見やすい雰囲気に落とし込まれていると言いますか。
例えば、当たり前ではあるけど、いざ年月が経って仕事に慣れてくると忘れてしまいがちな
「準備せずに挑むと上手くいかない」「面談・会議中にビッグマウスは不要」など、
私たち一般社会人にも適応出来るような教訓を含ませる所なんかは、
説教臭さを感じさせず、毎回自然に取り入れられていて良いなぁ…と思うんです。
ただ、私が本作を見ていて、主人公も含めてイマイチ魅力的に映らないのは、
前回でも触れた通り、スポーツマネジメントにやり甲斐を見出しながらも
サッカー選手の復帰を未だに諦めきれていない新町(綾野剛)の優柔不断なキャラを、
人物描写においても、物語全体の構成や展開においても強調し過ぎな事…そこだけなんですよね。
もっと細かく言えば、度々挟み込まれる家庭パートや、何か問題を抱えていそうな妻のパート、
ランニングのシーンが、とにかく話の腰を折っている気がしてなりません。
いや…前回までの内容とは違って、本筋から脱線した無駄話は減ったし、
家の中でも仕事に悩んでいる描写が多かったお陰で
仕事に真面目に取り組んでいる様子が伺えたので、
“繋がり"が感じられるように多少なりとも改善されているのは伝わるんですが…
これは個人的主観でしかないんですが、次にどんな展開がやって来るかと楽しみにしていた所で
家庭パートに切り替わると、話の流れ=勢いを
ピシャリと遮られたような感覚を覚えてしまうんです。
だって、家庭パートになってから大きく進展するケースなんて、ほとんどありませんからね。
その他にも、次女くらいの年齢ならまだ分かるものの、
親の実情を聞けば理解してくれそうな年頃の泉実(新垣来泉)が、
なぜあそこまで頑なに父がサッカー選手である事にこだわるのかとか、
元女子アナならインフルエンサーのタイアップに頼らず、ツテでフリーアナウンサーも
兼業した方が現実的じゃないかとか、家庭パートにおいて引っかかる部分もあるんですけども…
一番「なんで?」なのは、4話目にして、新町の現役復活を賭けた話を
ガッツリと取り上げそうな所。
なんか…まだやるんだ…と(苦笑)
だらだら引っ張り過ぎですよねぇ。
公式サイトでも記載されている通り、
セカンドキャリアとしてスポーツマネジメントの世界で奮闘していく物語であるはずなのに、
「結局、何がメインの話なの?」というギクシャク感を
加速させてしまうような気がしてなりません。
視聴者の多くから、ハッキリしろ!ってツッコまれている事でしょうw
まぁでも、本作の特性上、「やっぱりここ(新たな場所)で頑張ってみたい!」という
ラストに落ち着く可能性の方が高いでしょうから…
もう良い加減、次回で踏ん切りをつけて欲しいです。