純愛ディソナンス 1話 感想|ディソナンスどころか最早サスペンス

 

 

タイトルについている「純愛」からは程遠い、ホラーサスペンスな雰囲気から始まり、

ホラーサスペンスな雰囲気で終わった初回。

“純ドロ"とうたっているように、

てっきり、ピアニストの夢を諦め音楽教師にならざるを得なかった青年と、

彼の弾くピアノに惚れ込んで行った女子生徒による、禁断の恋を描く話だと捉えていて。

立場の違う2人が惹かれていく過程を疎かにした

話題性重視の仕上がりになったらモヤるな…と不安に思っていたのですが、

全く想像と違う形で攻めてきて、ちょっと意表を突かれてしまいました。

 

本作に出てくる登場人物、誰1人として向日葵のような明るい人がいないんですよね。

前任の教師は突如いなくなって物騒だし、

誰もいない夜の学校にわざわざピアノを弾きに来る教師がいるし、

娘に依存し過ぎてもはやメンヘラ化している母親がいるし、

冴(吉川愛)や正樹(中島裕翔)をはじめ、学校の人々は皆どこか心が屈折した人ばかり。

見ていてどことなく感じるこの窮屈な感覚は最初だけかと思いきや…

物語が進んで行くごとに、どんどんどんどん募っていって、

逃げ場がないくらいには苦しくなる。

今後どう展開していくのかは不明だとしても、

この「街(高校)自体がヤバそう」っていう前提が、

2人が互いに惹かれていくのに説得力を持たせる

良い"目くらまし"になっているのかな?という気がしています。

 

ピアノを弾いている時は貴公子のような顔をして、

平然と嘘をつく時は詐欺師のような顔をする…

爽やかな見た目の裏にはジメジメとした闇を抱えながら生きているものの、

ある日その闇を分かってくれそうな(実際に見抜かれた)冴の存在で

世界がほんの少しだけ開けた変化を見せる、中島裕翔さんの機微な演技が素晴らしい。

そして、吉川愛さんは前期の出演作「明日、私は誰かのカノジョ」から

凄く良いステップを踏まれているなぁ…と思います。

「本当は継ぎたくないんでしょ?良かった。つまんない大人じゃなくて」と言って

正樹の顔を覗き込んでからの、にたっと笑う表情がね…

縛られた日々の中で"同士"を見つけた喜びで

自分側の世界へとズルズル引き込んでいく感じがあって、

ああ、それだけ今の環境から抜け出してもっと自由になりたかったのだという

切実な心境が察せられたんですよねぇ。

…からの、感情をぶつける演技は、涙腺に訴えかけるほど切なくて。

少なくとも、吉川愛さんの演技を見るだけでも視聴する価値はあると思うし、

大袈裟ではなく、この2人でなければ全く印象の違う作品になっていたかもしれません。

 

もしかしたら両想いになったかも?までを描くだけでなく、ラストはまさかの事件勃発。

眞島秀和さん、手塚とおるさんと、中々曲者なキャストもそうですが、

全体的に一筋縄ではいかない複数の人間関係と、

二部構成の割にはかなり詰め込まれている感じですね。

個人的には、この詰め込み具合が逆に、どんな世界へと誘(いざな)ってくれるのだろう?

というワクワク感さえ覚えます。

でも、案の定、風呂敷を広げっぱなしで終わる可能性もある訳で、初回で興味が湧いても、

これは大丈夫だろうと身を委ねる状態にまでは行っていないのも事実…。

もう1つネックなのは、複数体制の脚本家で、回ごとにクオリティに

差が出てしまうのではないかという心配も残っています。

 

どちらも毒親を抱えた"子供"的立場にいる2人が、

世間ではあまり良しとされていない、年齢や関係性が一生変わる事のない

「教師と生徒」の差を埋めるようにして出会う…という内容からするに、

恋愛モノメインというよりかは、しがらみから脱却したくても出来ない

現代ならではのもどかしさを描く話にもなりそうです。

いずれにせよ、不幸に向かって行く気がしてなりませんが…

初回のクオリティを保ち続ける事に期待しつつ、最後までじっくり見届けて行きたいですね。

 

 

↓次回の感想はこちら↓

 

 

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