珈琲いかがでしょう 5話 感想|どっぷり浸かったきっかけはホームレス
「ほるもん珈琲」と「初恋珈琲」の2本。
今回に関しては一緒くたにした方が書きやすいと判断したため、
いつもの1エピソードずつ書く方式はやめます。
ぺい(磯村勇斗)から語られる、青山(中村倫也)が移動珈琲屋を始めたきっかけ…
確かに聞いてみれば、やっている事は違法だし、
宗教呼ばわりする理由も何となく理解出来ますね。
まぁ、師匠・たこ(光石研)の格好からモンゴ◯アンみたいな
異国風の雰囲気が漂っていたから…w
この人に触れちゃいけないっていう警戒心が無意識にでもあったんでしょう。
ワゴンを買うために横領した清掃道具の持ち主が、
多分、連れてこいと執拗に言ってくるボスが慕っているらしい"3代目"で。
パシリに使われたのがぺいだった。
ケリをつけるためには、最終的にその人に会いに行くしかないんだろうけど、
ぺいは青山に行かせる事をあえて拒んだ…ように見えました。
だって、純粋なパシリならわざわざ膝を刺すよう誘導して逃がしたり、
ここにGPSが仕込まれてますよ〜と言わんばかりに
別に触る必要のないタコのキーホルダーを触ったりはしないと思う。
もちろん、たこの居場所が書かれたメモだって渡さない。
彼は今、裏切られたのが悔しい、
信頼していた兄貴が別の世界に行って欲しくないという気持ちと、
本人が選んだ道を全うしたいと心から望んでいるのであれば邪魔したくはないという
わずかな気持ちがせめぎ合っている状態なのではないか?と踏んでいます。
子供っぽい自分と、大人でありたい自分が対立していると言いますか。
そして、あそこまでコーヒーを嫌うようになったきっかけは…
小学生の時に出会った初恋相手だったんですね。
初めて食べたコーヒーゼリーは苦かった。
大人になって再会した彼女はブラックコーヒーと更にグレードアップしていて、
自分と相手がいかに住む世界が違うかという"現実"を突きつけられた。
コーヒーの良さが分からないお前は下僕の世界に住むべき人間だと、
そこで自分を否定された感覚を覚えて、今に至ったのかも…。
でも、そんな彼にもいつかはコーヒーで癒される展開が来る気がしています。
その相手が青山でも良いけど、入れたコーヒーがまずいと言っていたので改心する可能性は低い。
逆に「特別が顔が良いわけでもない」「典型的な学級委員長」呼ばわりされていた
垣根(夏帆)が担ったら、内容的には面白そう。
「コーヒーは高嶺の花」だと捉えている偏見の払拭にも繋がるし。
初恋相手が背負っていた赤いランドセルにちなんで、どこかに"赤"が取り入れられていると
彼女に少しだけ近づけた喜びも味わえて、
ハートフルストーリーとしては洒落たものになるのかもしれません。
青山については今回で完全には明かされなかったものの、その代わりに
ぺいの過去(幼少期)もじっくり描く事で登場人物に奥行きを感じさせ、
2人の人生がどんなものになるかにますます興味の持てた内容だったと思います。
個人的には、青山の過去だけが描かれると思い込んでいた分、
まるでコーヒーを割引サービスしてもらえたお得感がありました。
次回はたこと出会う前の2人の関係に迫るとの事で、そちらも楽しみです。