生きるとか死ぬとか父親とか 1話 感想|異彩を放つ赤い一輪の花

 

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CMが明けてからのファミレスでの親子の会話…

トキコ(吉田羊)のモノローグが入るまで、吉田羊さんと國村隼さんのお2人が

“役を演じている"って事を忘れるくらいだったなぁ。

思い出話に花を咲かせて、相槌入れて、あははは笑って、本当に仲が良さそうで。

それと同時に、こんなに楽しそうに見えるのに

なんで同居は失敗してしまうんだろう?と不思議に思いながら見ていった初回でした。

 

で、その原因は、終盤に畳み掛けるように明かされます…

洗練されて純真な白いカラーとは真逆の、毒々しい鮮やかさを放つ赤い花が

仏壇に供えられている所に、得体の知れない違和感が襲ってくる。

ああ、そうか、"女"がいるんだな…と。

小洒落ていて朗らかで、年を重ねるごとに丸みを帯びた感じで、

だけどただの"素敵なおじさん"ではない過去を秘めているキャラクターが

國村さんにしっくり来過ぎる。

 

数々の女性からの信頼を集めているトキコも、

結婚観や人生観を、両親を通して日々考えながら過ごしていて、

その想いを常に言葉として発しているが故に人気ラジオパーソナリティになったのであり、

彼女も一人の悩める女性なんだというのが伝わりました。

感情的になった時に映った、夜空をバックにした東京タワーが

仏壇に供えられた赤い花と重なって見えたのは…多分意図的な演出ですよね。

奥さんの想いは放置され、苦しんで亡くなっていったのかどうかはまだ定かではないけれど、

娘として、父を心から許せないっていうのはなんか分かる気がします。

(実際、うちの母も部分的には同じ境遇を抱えていて、小さい頃の父への想いとか

そういう話は聞かされた事があったので…) 

 

雰囲気はNHKの土9(土曜ドラマ)のような趣。

心をじんわり溶かしてくれそうな高橋優さんのOPテーマも、ED映像も良いですね。

ED映像の方は最初はセピア調でも、回を重ねて父とのわだかまりがなくなっていく毎に

彩りを取り戻していく…なんて変化もあるんでしょうか。

深夜ドラマで放送するにはもったいない作りで、これは次回以降も楽しみ。