今ここにある危機とぼくの好感度について 2話 感想|傍観者と失恋はある意味似てる
いや〜〜リアルですな…。
いくら告発したって、ストライキをして賛同者を集めたりしたって
結局は上の圧力に押し潰されて終わるんですよね。
で、その現場に全く関わっていない者からしたら、当時は衝撃的だった出来事も、
そのうち時間が経てば「今年あったニュース」の1つとしてコンパクトにまとめられて、
あ〜そう言えばそんな事もあったね〜…という軽い認識で終わる。
世の中って大体そんなもん。
「まじかぁ〜」ってヘラヘラ笑いながらネットニュースを見る三谷(岩井勇気)の様子が、
私達と重なり過ぎていて笑うしかなかったです。
こういう傍観者、いるいる。
自分は関係ないからと場外で好き勝手言っている人達。
そして、もう1つのタイプの傍観者は、先導者の思惑に乗っかる形で意思を放棄して、
後々冷静になってから自分の過ちを反省する人達。
でも、さらに面白いのは、これって真(松坂桃李)とみのり(鈴木杏)の
「実りそうで実らなかった恋愛」とも通ずるものがあるんじゃないかな〜…って。
それが何かって言ったら、"保身"だと思ってます。
今回の件で、もしかしたらこの人といた方が幸せになれるんじゃないか、
まだ未練が残っているんじゃないかって気づいたはずなのに、
2人とも率直な気持ちを打ち明ける事を拒んだ。
寄りを戻せるチャンスはあったかもしれないのに、
今後襲いかかってくるであろう様々なトラブルを恐れて、アクションを起こす事自体を諦めた。
真には既に別の彼女がいて、みのりは新たな道を進んで…
お互いもう住む世界が違うというのを察したから…なんでしょうね。
みのりの「だめ…」が、一瞬でも揺らぎかけた感情が見え隠れしているようで切なかったです。
隠蔽のリアルはもちろん、
世界は案外、"保身"だらけで出来ているんだろうなぁ…と痛感する話でした。
真の背負う試練は大きいですね。
ブラックコメディでもあり、やっぱり、彼の成長物語でもありますね…。