35歳の少女 5話 感想|強引だけど折り返し地点としてはアリ。
そっか…もう5話まで来たんですね、本作。感想を書き始めて気づきました。
別に「あっという間」の意味じゃなくて(汗)
望美(柴咲コウ)の成長は今までもそれなりに描いているつもりなんでしょうけど、
脇役(主に愛美(橋本愛)と進次(田中哲司)の家族)のエピソードの尺が多い上に
過去の思い出を主人公自身も引きずりながら生きている部分があったので、
どうしても着実に変わってきている"過程"が見えづらかったんですよね。
だから、話も停滞しているように感じてしまった。
しかし、今回はかなり強引ながらも、
序盤の段階で"10歳の頃の自分の声"がモノローグとして現れなくなった形で
主人公の変化をはっきり提示した事が効いたのでしょう。
「現実を受け入れつつ自我を取り戻す」から「人の気持ちを知ろうとする」という
第2ステージへ突入しようとしている面白味が増した気がします。
後は、本作で重要になってくるのは、主人公が成長する事で
周りがどう変わっていくかの描写…だと思うから。
望美が遠慮なくハッキリ言うお節介キャラになるのも良し。
登場人物が暴れまくって風呂敷を広げるのも良し。本当に急なんですけどね(笑)
全10話だと考えると、折り返し地点らしい大きな"ターニングポイント"として
相応しい内容にもなっていたので、後半戦に期待してみたい所です。
それにしてもなぁ…多恵にもやっぱりメンタルケアが必要ですよね。
じゃあ私と恋人どっちが大事なの!と天秤にかけたがる性格は愛美とそっくり。
望美が言った「自分しか信じていない」はぐう正論。だからイラッと来る。
娘が帰ってくる事を母"だけ"が25年間も待ち続けてきたから、
そりゃあ「私が支えてきた」というプライドも生まれるでしょうし、
やがて歪んだ愛情に変わってしまうのも頷けますよ…。
でも、25年間眠っていた何も知らない少女の言葉がいつも正しい訳でもないし、
母の生き様を否定している訳でもない。
お互いの気持ちを尊重しながら一歩前進していく作りは
遊川さんらしいなぁと思いながらも見ています。