半沢直樹(2020) 9話 感想|土下座という名の組体操www
ツーショットを撮る時になぜか親指を立てる半沢(堺雅人)、
なぜか社員の手帳のサイズまで把握している福山(山田純大)の有能っぷりだけでも
クセの強さ満載だったのに…
黒崎(片岡愛之助)まで再登場するんですもん。ズルいですわ〜!(笑)
前回でてっきり退場したのだと思い込んでいたから、
半沢の助太刀としてやって来た時には気持ちが高ぶってしまいましたよ。
何度も書いているかもしれませんが、本作のスタッフはどのキャラを
どこのタイミングで投入させれば良いか…っていうのがよく分かっていますよねぇ。
さて、最大の"掴み"となっていた予告の「3人まとめてーー!」の件。
3人とは誰の事を指しているのか。その後に続く言葉は何なのか。
箕部(柄本明)は勿論、頭取の中野渡(北大路欣也)も入ってくるんだろうとは
思っていましたが、ここに大和田(香川照之)も参加していた事がまた
どんでん返し的な面白さを引き立てていましたね。
私も最初は「え…?」と思いましたさ。
でも、冷静になって3人の立場を考えてみると、完全に箕部が悪の権化で、
頭取は以前も優柔不断な一面を見せていたように、ただ振り回されただけ。
大和田に至っては裏切り者じゃなくて保身に走っただけでしょう。
今までのニコイチな関係を見ていれば分かる。
あの組体操みたいな土下座だって…友達の半沢がこれ以上窮地に陥って
失業する事のないように…という"愛"から来ているかもしれませんよ。
(と同時に、本心ではどかされて「それでこそ半沢だ!」と褒め称えたい
葛藤もあったかもしれませんけど♪)
それにしても…本作に密対策など視野に入れていない事は前々から承知してますが、
このご時世でよくもまぁ、あんなに体をベッタリくっつけさせるもんですな(笑)
“笑っちゃう"土下座シーンは貴重かも。
しかし、堂々と演じられているから、ネタとして全然受け入れられてしまいます。
役者に関してもう一つ言及すると、個人的に新たな発見を得たのは、
大嶋…じゃなくて児嶋一哉さんが意外と(と言うのは失礼かもしれませんが)
暑苦しい半沢ワールドに馴染まれているという事。
他のドラマだとちょいボケ役での出演が多かった事から、
どこか抜けているようなのほほんとされているイメージがありましたが、
本作ではアクの強い面々に負けじと、強面な顔つきと鋭い流し目線で
物語の盛り上げにしっかり一役買っている所に
“役者"としての凄味を感じさせられました。
こんな渋い顔立ちだったっけ…どアップのカットをまじまじと見ちゃいましたね。