ミス・ジコチョー〜天才・天ノ教授の調査ファイル〜 5話 感想|隠蔽が一番の失敗では?

 

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「まさかこんな事は起きないだろう」という油断が引き起こした医療ミス。

食塩水とアルコールを取り違えてしまった背景には医者の過剰労働があり、

この失敗を未来に活かす事が大切だ…といった

いつもの希望のあるラストで締めた訳ですが、

個人的には、ミステリーの捻り方的にも、遺族側の心情的にも

ちょっと釈然としない感じだったかなぁ。

 

本当にアルコールだとしたら匂いで分かるだろうから、

そういう意味でも前回の感想で触れた「紫の炎」に目を付け。

調べてみてセシウムがその色になり、医療業界で使われているとも分かった事から、

(ソースはこちら)→・セシウム – Wikipedia ・家庭でトライ!キッチンで炎色反応

真奈子(松雪泰子)達が「なぜ炎が出て、なぜ紫色だったのか?」

「その成分は何なのか?」を探る実証をする展開になるのだと想像していました。

しかし、実際にはストレートに容器の取り違えだった事が明かされ、

この多くの視聴者が読みやすいミステリー要素ならば

前後編にしなくても良かったのでは?と思ってしまいました。

(前後編にしたもう1つの理由としては、守康(寺脇康文)の件もあっただろうけど。)

 

そして、今回の事件が引き起こした原因を「過剰労働」だとした真奈子。

う〜ん、遺族側からしたら、それなら仕方ないね とはならないと思うんですよね。

大切な人が帰らぬ人となった今、ミスはミスなのに変わりなくて、

大体、病院の事情なんて知ったこっちゃないでしょうし。

展開としても隠蔽の件は二の次にして(という表現が合ってるか分かりませんが)

過剰労働が最大のヒューマンエラーだった…みたいな描かれ方だったのが

少し気の毒な感じがしました。

好意的に見ているポイントその2の、どの立場の人々にも必ずフォローを入れる…

というのも、遺族側にはなかったのも不思議。

 

面白い事には面白いし、本作なりの良さもあるのですが、

凄く面白い!までに行かないのは、脚本とキャラクターの全体的な軽さ、

そしてテレ朝ドラマを彷彿とさせる作りにあるのかなぁ…と思ってます。