リモートドラマ Living 1・2話 感想|軸がないようであるのかも
2話構成につき、1話ずつ簡単に感想を書いてから
最後にまとめの形をとる事にします。
#1「ネアンデルタール」
さて1話。実はリアルタイムで既に見ていたものの、
話の内容が独特過ぎるのでもう一度見てから感想を書こう…と思った理由が
主にこの回だったわけですが…
うん、2回目を見てもよく分からん(笑)
詳しく言うと、坂元さんがこの話を作った意図は何となくは分かったけれど(最後に記述)、
なぜ「ネアンデルタール」の設定にしようとしたのかは謎…という感じ。
でも、二人の間で矢継ぎ早に飛び交う会話がひたすら楽しかった。
色んな感じ取り方があるかもしれませんが、
本作の楽しみ方はそれで良いのだろう…とも思いました。
今までにありそうでなかった、広瀬アリスさん&広瀬すずさん姉妹の共演ってだけでも
ワクワクしながら見られましたし、
本当の姉妹や兄弟なだけに会話の"間"のバランスも心地よければ、密になっても安心な点でも、
「リモート」との相性がバッチリな企画を用意したなぁ…と感心させられた初回でした。
冷静で真面目なタイプの役にすずちゃん、
楽観的そうなサバサバした役にアリスちゃんというキャスティングもぴったりでしたね。
特にすずちゃんは「anone」に起用されただけあって、
坂元さんにとっては、今回の設定はあて書きがしやすかったんじゃないかなぁ。
#2「国境」
1話よりもさらにカオスな設定でしたが、
内容自体は世の中の現状を暗喩的に捉えたものになっていた印象。
コロナの新規感染者の行動歴が明らかになった途端、
SNSでその人に対して攻撃&差別的なツイートをしたり、特定しようとしたり、
ハッシュタグを使ってのデモが起こったり…
ここら辺の出来事が、今回の「国境が出来る」話を作るきっかけとなったのかな?と思いました。
(あくまでも個人的考え)
「俺たちなんかよりずっと頭の良い人たちが始めた事だと思う」
という発言も妙に自分の中でしっくり来ちゃいましたね。
最初は男子高校生みたいに管理人さんの事で盛り上がる
2人の様子に笑わされたかと思いきや、
戦争の話題になった途端、今まで繋がっていたものがプツンと途切れる
人間関係の恐ろしさも感じさせ、でも最後は同じ釜の飯を食べて仲直り…という
緩急のある内容でした。
ところで…永山瑛太さんと永山絢斗さんが兄弟な事が本作を知るまで初耳だったのは
ここだけの話で(笑)
雅史が弟かぁ。そうかぁ…←雅史じゃないw
***
久しぶりの坂元裕二作品が地上波で見られるって事で期待していましたが、
間が空いてもやはり独特の世界観を生み出すセンスは健在でした。
リモートを扱ったドラマとしては、まだ「家政夫のミタゾノ」の方は見ていないものの、
同じNHKの「今だから、新作ドラマ作ってみました」は
リモート機材や通話画面を使って"実験"を思わせる作りに特化していたのに対して、
本作は出来る限り普通のドラマの形に近づけようとする"挑戦"が感じられる
企画だったと思います。
1、2話の共通点としては、これまた個人的な考えが強めに出てしまいますが、
きっと「コロナ禍で家にいる機会が多くなった人々」の視点に立って作られた
話だったのかもしれません。テレワーク、休業などなど…
私自身も、緊急事態宣言が出されていた時は、出勤回数が減ってしまったために
家で過ごす機会はよくありましたが、
それと同時に、家にいると外で起こっている出来事が、もしかしたらどこか遠い国の
話なんじゃないかとふと他人事に感じる時もあったりしたんですよねぇ。
凄く能天気な発言ですみませんが…(汗)
何というか、家の中での世界と外の世界が分離しているような感覚。
(自分は大丈夫だと言いたい訳ではなく、勿論、感染防止対策はするように日頃から心がけています。)
現在、緊急事態宣言は解除されてひとまず安心ですが、
もしその期間が長引いていたとしたら、
「リモートドラマ=ワンシチュエーションドラマで力を発揮出来る」
新人脚本家を発掘するチャンスにもなったのかもしれませんね。
3、4話も楽しみです。