家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった 2話 感想|ママが生きたいって思えるようにしたい

 

 

ヒュウィゴー!とかバキューンとか、病気や障がいなどを扱っている作品では

到底聞く事もないであろう効果音が聞こえてくるという…(笑)

まさか、ただのモブキャラだと思っていた先生が物語にガッツリ絡んでくるとは。

七実と環(福地桃子)に頼られるようになってからは

服装も動きも分かりやすく変わったのと言い、

英語の補修エピソードはシュールの極みで、いちいちクスッと笑えました。

 

しかし、笑い所が押さえられた話ばかりでは、上記の設定を扱う意義が感じられない

軽〜いドラマになってしまうので、母と娘にとって「辛かったあの頃」は丁寧に描きます。

数年後にひとみ(坂井真紀)が軽やかに車椅子を動かす様子は前回で描かれているので、

そういう"未来"があると思うと少し安心して見られはするんですが、

やっぱり…辛いものは辛いんですよね。

だって、今まで普通に歩いて過ごしていたのが

ある日病気がきっかけで下半身不随になって、

もう二度と歩けない、今後一生車椅子の生活を強いられるんですから。

絶望以外の何者でもないでしょう。

「頭と心がはっきりしてるから、自分がもう終わった事がはっきり分かるんです」と

ひとみが言っていたのを入り口でたまたま聞いてしまった

七実のカメラワークもグサッときてねぇ…(泣)

その時の顔をあえて映さず、下半身だけを映した事で

七実のショックがよりダイレクトに伝わってきて、

こんなん出来たで!と言いながら見せるつもりだったバルーンアートを持つ手が下がってきて…

ああ…足を何歩も動かしながらゆっくり去っていった辺り、

聞かなかった事にしてその場を去ろうとしていたのかな…などと想像しながら見てしまいました。

 

その後は、七実はたまたま見た大道芸人の芸をきっかけに

ニューヨークで大道芸人になる事を目指し、海外を渡るために必要な英語を猛勉強。

ひとみはリハビリを重ねていきます。

2人の変化とアクションを起こす様を見ていると、

本当、「人生は山あり谷あり」だなぁ…と思わされるんですよね。

まさにそのことわざが映像化されていると言いますか。

今回の内容の順序を辿るなら…

夢を叶えるために本気で英語を勉強している七実に触発されて、

人生を諦めかけていたひとみも再びリハビリを頑張るようになり、

数ヶ月が経って七実が環と英会話出来るだけの実力がついてきたら、

ひとみも車椅子の乗り降りが自力で出来るようになる。

お互いで切磋琢磨しながら1つの壁を乗り越えられたと思ったら…

今度はまた別の壁にぶち当たるんですね。

 

七実は英語力は身についたものの、本当に自分に足りなかったものは社交性だと、

積極的にニューヨークの大道芸人と連絡先を交換しに行く環を見ながら気づきます。

楽しみにしていた母とのお出かけも、

つい周りに「すみません」「ごめんなさい」と言いながら道を渡ってしまうし、

ひとみもひとみで、娘に気を遣わせてしまい罪悪感を覚えつつ、

まるで自分が"悪い者"扱いされているようでモヤモヤを抱えていました。

 

どちらも悪気はなく、大切な人を想っての言動だっただけに、

2人の気持ちが徐々にすれ違っていく様には苦しい気持ちにさせられました。

でも、本音を話し合った末、七実が「ママが生きたいって思えるようにしたいねん」と言い、

大学で福祉を学ぶという新たな夢が出来てからは、少しだけ希望の光が見えた気がします。

 

話の流れを長々と書いてしまいましたが(苦笑)

それだけ、2人の心境の変化がじっくり描かれていて。

数年後のあの姿に至るまでに、2人にどんな紆余曲折があったのか?が

視聴者が自然と共感・応援したくなるように、物語が紡がれていたと思います。

 

日常描写も結構好きなんですよねぇ…私。

今回で言えば、七実と草太(吉田葵)が母のいる病院まで電車に乗るくだりとか、

最後の合格祝いの食卓シーンとか。

草太は意外と…と言うと失礼かもしれませんが、

マイペースのようでお姉ちゃんよりもしっかり者ですよね。

障がい者だから」誰かに頼りっぱなしとは限らない。

 

苦しい中にも小さな喜びや成長はあるし、みんなで嬉しい出来事を共有したい時もある。

家族との日常って良いな…と、しみじみ思わされる作品です。

 

 

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