古見さんは、コミュ症です。3話 感想|片居くん、まさかのお引っ越し
本作を見ていると、コミュニケーションってつくづく
“ゲーム"と同じなんだと考えさせられますね…。
さらにジャンルを絞るとするならば、展開的には乙女ゲームに近いのか。
どう言ったら相手を傷つけないか、喜んでくれるのかに対する答えが3パターン用意され、
その中から最も適した答えだと思うものを主人公=プレイヤーが選ぶ。
しかし、クール系、ゆるふわ系、熱血系、王子様系といった
様々なキャラクターがいるように、自分の欲している答えも価値観も異なってくる。
つまり、徐々に距離を縮めてカップル成立(本作なら「親友になる」かな?)するまでには
何通りもの選択肢がある…って事。
例えば、ヤマンバメイクを続けるか辞めるかで悩む万場木さん(吉川愛)に
「素顔を見てみたいです」と返した古見さん(池田エライザ)の答えは、
「メイクしない方が良いのに」という表現をオブラートに包んで、
かつ、もっと彼女の事を知りたいとする自分なりの考えも含まれていて
誰も不快にならなそうな良い返しだなぁと個人的には思っていました。
でも、彼女からしたら、母がモテていたと噂されていたメイクに憧れて、可愛いものだと捉えていて、
あのメイクをすればみんな近づいてきてくれる!という自信があってし続けてきた訳で、
その言葉が素直に嬉しいとは思えなかった。
(コンプレックスがあったのかどうかは分かりませんが、顔をじっと見つめながら
「素顔を見たいって…メイクない方が良いって事?」と呟いていたので、そう解釈。)
高校に入ってから初めてのすっぴんは恥ずかしい!早くトイレに戻ってメイクし直したい!
“自然体派"な2人はどう言ったら彼女がありのままを見せてくれるのかを考える。
そして出たのが「可愛いと思います」「こっちの方が好き!」で無事ステージクリア…
話相手がいる限りは、「どう返したら、どう受け止めるのか」を考えながら
言葉を選ぶというゲームが常に発生するんですよね…本当に。
メッセージのくだりも頷きっぱなし。
私もLINEで返信する時とか、感想を書く時もそうですけど、
どうしたら誤解されないか?この文章表現で伝わるのか?を
途中まで書いては何度も頭から読み返して、おかしければ書き足す事が多いので、
完成するまでに時間がかかってしまうのです(笑)
気持ちをパッと言葉に出来る人がとても羨ましい。
古見さんのリアクションはひたすら可愛いですね。
いや、「可愛い」より「かわいい」の方がしっくり来ますな。
池田エライザさんの演技を見ていると、
心の中で思っている感情をそのまま表情に乗せるのが上手いなぁ
という新たな発見が毎回あります。
1枚だけ出っ張っている封筒を只野(増田貴久)に引かせるシーンでは
「そう、それそれ!!!」なんて一押しなのが分かりやすかったり、
僕の友達は僕が決めると言ってくれた時の
「…え?私で良いの?」と少しずつ顔を上げる動作だったり、
なじみ(ゆうたろう)が他の2人と喋っている間「友達の定義って何だろう…」と考え込んだり、
海に自分も誘ってもらえて「…やった!」と内心嬉しそうな様子だったり。
挙げたらキリがないんですけどね。
毛量の多い髪の毛の使い方とか、目線とか、首の動きとかで
心情を説明するモノローグ代わりの演技をされるので、見ていて全く飽きないんです。
古見さん役が池田エライザさんじゃなかったら、印象もかなり違っていたのかもしれないなぁ。
そして…少し距離が縮まった!良かった!!って応援していたら…
片居くん(溝端淳平)、まさかのお引っ越しとは(泣)
でも、「友達の友達は友達」じわじわと交友関係が広がってきましたね。
万場木さん、ナイス!
本当はもっと只野くん達と高校時代の"青春"を満喫したかっただろうけど…
大人になったらもう"青春"とは別の形になってしまうんだろうけど、
よっぽど遠くに行かない限りは、都合をつけてまた何度でも会えると信じております。