半径5メートル 7話 感想|どん詰まりの風未香に同情

 

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今回は内容云々より、登場人物の描写にモヤモヤしたかなぁ。

 

急な仕事を押し付けられて自分の仕事もままならない状態から

「しんどかった」という本音が漏れてしまった風未香(芳根京子)の気持ちも分かるし、

 迷惑をかけたくなくて一人で抱え込んでしまうますみ(山田真歩)の気持ちも分かるけど…

個人的には風未香の考えに近い。

「もっと早く言ってよ!」案件ですよね。

まだあまりキャリアを積み重ねていなくて、子供も保育園児くらいで子育て初心者なら

今回のような対応になってしまったのも仕方ないと思えますが、

ますみの場合は多分中堅だし、娘は9歳になっている。

夫が単身赴任とは言え、仕事をドタキャンしたり部下に丸投げしたりするのに

きちんと事情を説明しないのは、社会人としてどうなのかと疑問に感じてしまいました。

育児に追われていて時短勤務だった時はどうしていたんでしょう。

大体はその段階で"助け合う大切さ"を学ぶはずなんですが…

 

今日はどうしても用事があるからと言って仕事に穴を開け、

担当から降ろされそうになると「私にやらせてください!」とお願いするもまたドタキャン。

残念ながら、感情論では仕事は成り立たないというのは

社会人になってから身にしみて感じている事なので、

編集者達のサポートあって"なんやかんや"で最後は上手く解決した…という

半ば綺麗にまとまった展開にもスッキリ出来ませんでした。

撮影の立会いはさておき、焼き物や着物の手配すらも当日になるまで頼んでいなかったなんて…

本当にプロの編集者なんですかねぇ。

 

一方で、山辺(毎熊克哉)を奮起させたのが宝子(永作博美)という所は良かったです。

人に疑問を投げかけるほどの豊かな経験値と想像力があるし、

担当している仕事内容もユニークなものばかり。

赤外線とパンツの調査はどんな意味をもたらすのか気になりましたが(笑)

他では思いつかないような取材をさせる事で、

自分で模索する楽しさだとか、やり甲斐を強く実感するだとか…

落ち込んでいる彼に編集者の"原点"を改めて気づかせる存在としては

ぴったりだったと思います。

 

同業者夫婦、同業者カップル、同業者達が集う職場…

風未香のお仕事エピソードも同時進行だったからかちょっと盛り込み過ぎな気はしたし、

母親経験者でもあり、一冊の本を作る上でもある意味同業者とも言える

編集者のますみと作家の青葉(阿川佐和子)の共通点を深堀りしていくだけでも

今回のメッセージは書けそうな感じはしましたが…まぁ良いか。

丸山(尾美としのり)と宝子の、2人の上司の頼もしさに救われた話でした。