姉ちゃんの恋人 6話 感想|正直過ぎる言葉に救われる時もある。
前回の告白を受けて、相手にどう向き合って行けば良いか…を悩み続ける
2人の様子が描かれていただけに、今度は吉岡(林遣都)が勇気を出して返事をするのではなく
桃子(有村架純)が改めて告白する展開になるとは思いもしなかったなぁ。
どんな形であれ、前科があると分かればちょっと引いて
気まずい空気が流れたまま自然消滅になりそうなものだけれど、
それでも「こんなに好きになった人なのに」「諦めきれない」と感じる想いの方が強い所に
“主人公らしさ"が現れ出ているのか。
今まで色々なものを犠牲にして
弟たちを育てる事に全力を尽くしてきた桃子じゃなければ、
表向きな部分も潜在的な部分も吉岡から引き出せられなかったかもしれない。
そう考えると…初めて好きになった相手が吉岡で良かったとも思うし、
自分の事を想ってくれる相手が桃子で本当に良かったと、
あの温もり溢れる観覧車のシーンで心から微笑ましい気持ちになれました。
そして、「もっと…好きになっちゃいました」からの手繋ぎにキュンキュンが止まらないですよ。
目を赤くして言葉を選びながら話す姿を見たら
そりゃあ守ってあげたくなるし、好きにならざるを得ない。
この表現は変ですけどw 2人が両想いになった瞬間、外が夜景に映るほど
ロマンチックな雰囲気に酔いしれましたもん。
想いが通じ合う尊さってこういう事なのかと。
最後の"地球のペイント"がされている"修理して綺麗な状態の椅子"のカットも…
2人の"これから"と吉岡自身を表しているようで、中々秀逸な畳み掛け方でしたね。
今回は「飾らない正直な想いを語る姿」が
桃子と吉岡だけでなくどの登場人物にも当てはまっていた訳ですが、
そのさじ加減も上手いなぁと。
個人的には、正直"過ぎる"事が、描写によっては
視聴者に迂闊な印象を与えたり、不快感を与えたりという
マイナスポイントになりがちなイメージがあった分、
本作の場合は、その人をより人間味のある魅力的なキャラクターにさせる
アイテムとして消化出来ている所に新鮮味を感じまして。
台詞の妙ですよね。
前回の川上(光石研)の「これ以上背負わせるのは可哀想」もそうですけど、
「(付き合う事に賛成なのか反対かなのに対して)分かんねぇ。」
「だいたい俺、桃子に会って何をしようとしてるのかも分かんねぇ。」とか、
高田(藤木直人)の強い励ましの言葉とか、
桃子の「どうしたら良いか分からない気もするけど好き。うん………………好き。」
の「うん………」の間の考えている時間とか、
みゆき(奈緒)のあえての親代わり宣言とか。
台詞の1つ1つにその人なりの本音や考えが滲み出ているから、
桃子や吉岡がどんな人に支えられて、どんな風に壁を乗り越えてきたのかという過程が
手に取るように伝わって。
それでラストを感動的なものにさせたんだろうなぁと思っています。
紆余曲折を経て、ようやく付き合う事になった2人。
でも…残り話数にしても次回予告にしても、まだまだ平穏な日常は訪れなさそうで。
元カノ、いつかは来るだろうとは予想していたけど、早過ぎますって(泣)
本作は基本的に良い人ばかりなので…最後は改心して綺麗な形で別れられる事を願いたいです。