ルパンの娘(2020) 5話 感想|役者で遊び過ぎやて!←褒めてる
前回は各登場人物に"進展"があった上に、小ネタもこれでもかと盛り込んできたので
情報過多な内容にちょっと困惑したけれど…
今回は素晴らしい出来でしたな。
もちろん、今回も「ヤッターマン」のあのシーンの再現に、カリオストロの城、
「あざとくて何が悪いの?」という台詞に、「ララランド」とか、
メジャーなパロディを色々入れてはいましたが。
それでも視聴後に油ギトギト感を覚えず、ぐったりとした疲れも襲って来なかったのは、
盛り上がる事間違いなしの入れ替わりネタの2つに話を絞って
単純明快な作りにしたから…だと思っています。
予告を見なくとも、この字面だけで濃い〜内容になる事が
作り手も予め分かっていて、構成を整理整頓したんだろうなぁ。
個人的に本作が大好きな理由の一つとして
「役者の持つポテンシャルを引き出すキャラ設定&演技指導」も挙げられるんですが、
それが存分に発揮されていた所も満足度が高い。
まず何が凄いって、深田恭子さんとどんぐりさんの入れ替わり演技ですよね〜…。
私が今まで深キョンの事を「おっとりされてて可愛い」「お嬢様」の
イメージしか持たなかったのが、
本作を見てから「こんな"カッコイイ深キョン“初めて見た!」
「こんな低音ボイスも出せるんだ!」などと新鮮味を感じたように、
どんぐりさんにも チャキチャキした明るいおばちゃん以外の演技がハマる事を
新たに発見出来た楽しさがありました。
いや…声の出し方、間の取り方、声色、表情…お2人とも何もかも上手過ぎません?
画面を見なくても違和感ないと思えるくらい「華」と「マツ」の再現度が高かったですって。
マツ(中身は華)の華座りも様になっていましたし(笑)
これだけ入れ替わりネタで話を広げたら美羽(田中みな実)の存在感が霞みそうなものの、
円城寺(大貫勇輔)を使ってきちんと爪痕を残した事、
そしてミュージカルという"お約束"の2つを
しっかり押さえた展開になっていたのもよく出来てます。
で、ここでようやく気づきましたよ…
ミュージカルでメインを張るにも、
視聴者にウケてもらうために「話題性&面白さ」重視ではなく、
演技力が備わった役者さんをキャスティングしている事に。
敵対関係にあった円城寺&ドロンジョ軍団がミュージカルをやり始めたら、
何やかんやで4人を肩を組んで踊り出すまでに仲良くなっちゃった♪なんて流れ…
作りようによってはスベって終わりですからね(笑)
本当に手を抜いた所がないくらい、作り込んでいるんですよねぇ。
田中みな実さんに関しては、前作の時の感想に
「サンデージャポンでぶりっ子キャラのアナウンサーをやられていた経験が活きている」
といった旨の内容を書き残しましたけど、
今回では更にステップアップした感じがしましたもん。
あのウィンクがとってもキュートでさぁ…
踊る度にぴょんぴょん跳ねるポニーテールに、きらびやかな黄色の衣装に…
絵本の世界から飛び出してきたような錯覚を覚えましたよ。歌も上手いとは!
本作でまた一つ、役者の幅を広げられたんじゃないでしょうか。
悦子(小沢真珠)も渉(栗原類)も入れ替わりたいがために妄想してみたり、
尊(渡部篤郎)は「渋柿」を引きずっていたりと、
Lの一族みんなに出番がちゃんとある所も良かったです。
いや〜こりゃあ最高ですね!永久保存版にしよう。