さくらの親子丼(2020) 3話 感想|さくらさんの聖母っぷりが光る回。
おや…「共依存」なだけに長引きそうな感じがした
梨花(永瀬莉子)の件がもう解決しましたぞ。
あと3話くらい引っ張って、5、6話辺りで勃発するアクシデントに合わせて
彼女の変化をガッツリ描くんだと思っていたので意外でした。
でも、何か進展がある訳でもなく、状況紹介も1話の内容を再利用したものだったので…
それだったら1話内で収められたんじゃないかとも思うんですけどね。
中々変化球な構成です。
にしても…今回で梨花は親と和解出来た訳ですが、雪乃(新川優愛)が強く訴えていた
洗脳から子供達を救うプログラムを作りたい云々の話はどうするのか。
そして、退院したら家族3人で住む事を勧める流れになってしまってますけど、
父親はそれで本当に嬉しいのかどうか。
見返すために娘を厳しく指導していたくらいなので、
何年もの間捨てて出て行ったにもかかわらず戻って来た母親を
今度は責めたりしないだろうかという不安もあります。
しかし、こんな感じで今回の落とし所に色々気になりはしたものの、
「あなたが苦しんだように、その人も同じくらい苦しんで生きて来た」
というさくら(真矢ミキ)の言葉は真理を突いていて、
娘と母の言えないままでいた想いがようやく繋がり合った瞬間を見たようで
ちょっと泣けてしまいました…。
他に印象的に残った所といえば、さくらの聖母のような大らかさと頼もしいキャラクター。
前回 土手で雪乃と話していたシーンもそうでしたが、
今シーズンになってから凄く子供と接するプロに見えるんですよねぇ。
親子丼を食べて泣いたという細やかな感情の動きにも気づけていて
それもしっかり覚えているし、話題の振り方も自然で上手いし、
終始柔らかな笑顔で話しかけもするから、梨花が立ち止まるのも納得でした。
一方で、言動にも表情にも焦りが見える雪乃は…まだまだひよっこという感じ。
でも「努力は必ず報われる」じゃないけど、時間をかけて説得しに行ったお陰で
ピンチな時に電話をかけて来てくれた訳だから、
彼女も間違いなく少しずつ力はついて来ているはず。
初回での雪乃の出番の多さに主人公を食ってしまわないかと思う部分もありましたが、
さくらとの2人の行動が対になっている描写が良いですね。
本作のテーマである「子供達と向き合い続ける奮闘記」として成立させていて、
成長面の話も興味深く見られています。
そして…隼人(遠藤健慎)の件、数を均等に分けられないのは
知的障害から来る症状が原因だったとは。
それを知らないと「馬鹿」「頭悪い」と誹謗中傷を浴びせて
済ませてしまう可能性も孕んでいる…。
知らないって怖い。知らないは時に凶器にもなるなぁと。
ここのシーンにも考えさせられてしまいました。