35歳の少女 4話 感想|妹がただただ面倒臭い。
多恵(鈴木保奈美)は、望美(柴咲コウ)が好きだったオムライスを作り、
部屋の監視カメラも外して自由にさせてくれるようになった。
望美も望美で、人生でほぼ必ず通る道であろう反抗期を迎え、
中学生の制服も着だして着実に大人の階段を上っている。
(1話分で35歳の反抗期が終わったので、手がかからない人で羨ましい部分はあるけどw)
「二人三脚の成長物語」としては、そこそこの変化は描けているんでしょう。
ただ、それでも堂々巡りのように感じてしまうのは…
描くべきエピソードの優先順位の整理が出来ていない作りになっているのが
原因なのかもしれません。
そう…やはり、進次(田中哲司)と愛美(橋本愛)のパートの比重が
「それ、毎回必ず押さえなければならないの?」と思うくらい大き過ぎるんです。
前回はそれらを上手く簡潔に済ませていたお陰で「成長物語」にしっかり見えていたけど、
今回になってまたバランスの悪さが目立ち、主人公が霞むようになっちゃった。
「堂々巡り」と書いたのもそこにあり、サイドの話をあれこれ描く事で
望美と多恵の成長っぷりを実感する面白さを激減させている気もするんですよね。
特に…愛美と達也(竜星涼)の存在の必要性が分かりません。
10歳の時から25年間眠っていた姉よりも、普通に生活を過ごしている妹の方が
精神年齢が低いと感じさせる騒ぎ方をするのも、
(+Tシャツの癖の強さも含めて)親から問題児扱いされているのも、
どちらもキャラクターが強烈なために、本題を食ってしまっています。
家を映し出すカットから始まり、序盤の段階で進次と愛美の置かれている状況をガッツリ描き、
中盤で(主に)多恵と望美の両者の想いがすれ違って喧嘩するものの、
終盤では仲直りする様子を見せ、ラストでは望美が自分の正直な想いを吐き出して終わる。
という構成もワンパターン化しつつありますね。
そろそろ折り返し地点に向けて、構成的にも内容的にも"変化"が欲しい所です。