半沢直樹(2020) 8話 感想|大嫌いは大好きの裏返しって言うよね〜
なんだあの、「後はお前に託した。成功を祈っている」みたいな少年漫画的ラストは…
半沢(堺雅人)LOVEな黒崎(片岡愛之助)のキャラクターは元から好きだったけど、
彼にかける言葉も、去り際の後ろ背中もあまりにも男らし過ぎて
なんか胸がジーンとして来ちゃいましたよ…(泣)
そして、噂を聞いて真っ先に駆けつける半沢にも萌える。
あれだけ本気でやり合っているうちに、いつしか敵対関係を超えた友情のようなものが
芽生えてしまってたんですねぇ。
半沢サイドからしたら、黒崎はねちっこくてウザったい敵キャラではあったけれど、
よくよく考えたら立場が違うだけで、黒崎も黒崎で常に不正を暴くために行動する
正義感の強い人である点は共通していた訳で。
お世話になった金融庁に向かって深くお辞儀する姿からも、
彼がどれだけ仕事に打ち込んできたのか…という誠実さが感じ取れて良かった。
Paraviで配信されるみたいに、日曜劇場「黒崎駿一」も
スピンオフで見てみたい気持ちにさせられました。
睨みつけた表情で急に大声で恫喝する箕部(柄本明)は厄介ですが、
紀本(段田安則)も中々一筋縄では行きませんねぇ…。
追い詰められた時はただ怯えっぱなしじゃなくて、
サラリーマンらしい真っ当な返しをして反撃してくる所に
今までの悪役とは違うぞ!という凄みを感じます。
今回は最終回前に相応しい、
言わば「ぐぬぬ…」といったやり切れなさしか残らない"溜め"の回でも、
相変わらず最後まで飽きさせない構成ですね。
「おねしゃす」などのネタを盛り込んだ前半で楽しませ、
そうきたか!という意外性を持たせつつ、
“ザ・ラスボス"の風格を漂わせる柄本明さんの佇まいでビビらせながらも、
ラストは黒崎の花道を飾って、別れを惜しむ形でしっかり余韻も残す。
「半沢直樹の世界のキャラクターが視聴者のみんなに愛されている」
そんな自信と誇りがなければ、多分あのような逞しくもあり切ない展開は作れなかったと思います。
本当に隙のない1時間だわ…。
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