浦安鉄筋家族 1話 感想|実写化してみせた勇気は買いたい
喫煙所の感染リスクだとか、室内原則禁煙だとかで騒がれている中、
原作ではお馴染みらしいカートンを丸ごと吸うシーンや
煙を人の顔に思い切り吹きかけるシーンを遠慮なく映した所は、
自由の効いたテレビ東京、かつドラマ制作枠の中では最も遊んでいる印象のある
「ドラマ24」での放送だからこそ実現出来たものだとは思いますし。
特に原作は知らなくても、水野美紀さん、岸井ゆきのさん、染谷将太さん、坂田利夫さんなど
それぞれの持ち味も、超個性的で独特なキャラクターを通して活かせているとも感じさせられます。
が、しかし、演出が悪目立ちしていたのが残念でならない初回でした…。
個人的にコメディテイストのドラマにおいては、登場人物を一人ずつ膨らませて、
性格やそれぞれの動きをじっくり描いていく事がポイントだと考えているので、
人物紹介よりも「あ、この監督だな」と明らかに分かるクセの強さを前面に押し出した
作品づくりをしてしまっては、視聴者の飽きが来るのも早くなると思うのです。
(私も実際、途中から笑える頻度も減ってしまったし…。)
「おっさんずラブ」の大ヒットで味をしめたのかは分かりませんが、
初回は飛ばし過ぎな気がしました。
せっかく経験を積んできた役者をキャスティングしているのですから、
原作漫画の背景は無しにして、ビュンビュン飛ぶカメラワークや色彩鮮やかな照明を
減らす代わりに、もっと「タール吸うやつ大体友達♪」やタクシーでのシーンなど
会話劇に力を入れてみた方が、本作の持つ面白味は増すんじゃないでしょうか。
花丸木(染谷将太)のキャラクターが気になるので次回以降も様子見してみますが、
初回同様にてんこ盛りな演出が続くと、ちょっと完走はキツイかも…。
テンション高めな作りが苦手なので、これは趣味嗜好の問題かもしれませんが(汗)
OP映像は前作に引き続き、センスの良さが感じられて好きです。
サンボマスターと本作の親和性はバッチリだと思います。