未満警察 ミッドナイトランナー 6話 感想|閉鎖空間中心の話は人を選ぶ…
生徒にすらバレバレなくらい見えやすい位置に銃を忍ばせた男が
フラっと立ち入り出来ちゃう警察学校。
この時点で「あ、もう今回の話はないな」と思ってしまいましたよ…。
3話のラストで女の子が遊びに来た時もそうだったんですけど、
部外者が普通に敷地内に侵入している事自体が大問題でしょ。運営の管理ミス。
あ、上司達が元々詰めが甘いから、あれだけ違反行為をしている2人が
退学にならずに済んでいるのか…?(笑)
どちらにせよ、導入部分に「いやいやそれはあり得ない」っていう要素が目立つと、
この先いくらシリアスにしたって現実味がないなどと
冷めた気持ちのまま見終わってしまうタチなので、
セキュリティの描写の粗さだけはやはり止めて欲しいものです。
人質作って立て篭っても、姉弟が自身の背景や今この場にいる理由を
ずっとベラベラ説明しているだけだったから、
次回に引っ張る気なんだろうな〜と思いながら見ていたら、案の定…でしたね。
そんなに多くの謎が残された話だったかなぁ。
及川(吉瀬美智子)が当時の事件に関わっていたのも判明したし、
事件のからくりも父が冤罪だというのも明かされた。
後は「連続殺人事件の真犯人」を探すだけじゃないの?
別に前後編にする構成に対して反対している訳ではないんですが、
後編がまた3話のような2人だけのサービスショットをたっぷり堪能させて
尺を埋める作りだったら…と考えると、姉弟が喋るくだりは少しカットして
1話分に収める事は全然出来たと思うんですよね。
説明台詞の量の多さでただでさえ緊迫感を削いでいるのに、
メリハリの弱い劇伴に、閉鎖空間中心の話を支えられるだけの
演技力がある役者が存在していないのが、それを更に加速させています。
長谷川京子さん演じる、怖いのかいまいち分からない、なんとなくヒール系の雰囲気を
漂わせているだけの佇まいも気になりますし、
主演のお2人は若さを前面に出しているのか、強敵と対峙するほどのシリアスな演技は
まだ不慣れな感じが伺えます。
面白い試みのワンシチュエーション展開でも、作り手のセンス、演者次第で
かなり印象が変わってくるのが改めて実感出来た例でした。
生徒達で授業で発表する用の模擬捜査を実行する…という内容は興味あったんですけどね。
事件に偶然遭遇しては犯人と戦ってきた2人が先頭に立って、
授業で学んだ捜査のノウハウを全員で共有して、捜査していくうちに
自分の正義は何たるかを考えるようになって…といった
警察学校が舞台である事を活かしたお話の方が見てみたかったです。