海に眠るダイヤモンド 6話 感想|朝子=いづみ、だんだん繋がってきた?

 

 

だんだん繋がってきましたね。

いや…繋げてきたという方が正しいのかな?(笑)

端島の事で、いづみ(宮本信子)と玲央(神木隆之介)で会話が弾む…

ページをパラパラめくるカットの挿入…

今回はそんな"振り返り"の描写・演出がかなり多かったですが、

だったら、最初から日記を活用していれば、

過去と現在の行き来にももう少し納得出来たんじゃないかと思えてなりません。

 

公式サイトでも「昭和の高度経済成長期と現代を結ぶ、70年にわたる愛と青春と友情、

そして家族の壮大なヒューマンラブエンターテインメント!」と記載されている通り、

本作はミステリーでもサスペンスでもないんです。

なのに…いづみが誰か?とか、玲央が誰の子なのか?とか、そういった考察要素で

折り返し地点の5話まで引っ張った。

考察に意欲的な視聴者もいるので、あくまでも好みの話になりますが…

私としては、本筋とは別軸で用意される"考察"は、

ただの話題作りのためのネタでしかないんですね。

 

また、現代パートが回によっては、過去パートとは別に物語が用意されていて、

現代パートは現代パートで独自に話を進めていったり、

はたまた、過去パートを引き立たせるための補助的な役割で終わっていたりと、

「結局、2つの物語を使って何がしたいの?」と思えるほど扱いが中途半端だったのも、

本作への面白味が削がれていった原因の1つになりました。

今回がようやく、見やすい内容に仕上がっていただけに、

いづみの正体はせいぜい3話までには明かして、誰なのかが分かった上で過去を振り返る…

(つまり、現代パートには後者に徹してもらう)という構成にした方が、

もっと早くから楽しめていたんじゃないかなって。

つくづく、勿体ない事をしたなぁ…と思います。

 

過去と現在云々の話はここで終わらせて、本編の感想へ(苦笑)

いづみが誰なのかについて、リナ(池田エライザ)・百合子(土屋太鳳)・朝子(杉咲花

の中では一番しっくりこなかったのが朝子だったのですが、

今回の内容を見ていて、ああ、確かになぁ…と頷ける面が多々ありましたね。

頭の回転は早いし、大勢の人を巻き込む力はあるし、

目標を達成すると決めた時の行動力もある。

若いうちから経営者の素質を見せていて、私の中ではやっとリンクしました。

 

百合子も味方についたら、いろんな意味で頼もしいですね。

無期限ストライキ宣言は、中々思い切った行動でw

子供たちに舞踊を指導中の百合子の所に、朝子が差し入れを持ってきた際、

笑顔でアイコンタクトをとる2人を見て…

前々回の着付けのシーン以降、2人とも本当に仲直り出来たのだと嬉しくなっちゃいました。

 

もう1つ書き残しておきたいエピソードは…

終盤の、玲央が勝手に、日記に閉じ込めていた種から芽が出たのをいづみが眺めるシーン。

現実的に言えば、50年前の種から…なんてあり得ない事ではあるんですが、

本作の場合は、これが良いんです。

初回で、フェリーに乗った玲央と遠くにある端島を見た時、

「廃墟なんかじゃない」と泣き崩れていたいづみ。

私自身も、すっかり寂れ果てた島が徐々に色づき"あの頃"が蘇っていく演出を見て

泣けてしまったのを覚えています。

芽が出た所は、初回のそのシーンが、いづみの複雑な心境が重なる小さな感動がありました。

端島で過ごしていた人たちにとっては、やっぱり"昔のもの"では終わらせたくないですもんね。

 

今回は幸せなエピソードが随所に散らばっていましたが、

鉄平(神木隆之介)が亡くなっている以上、

今後は、その幸せがゆっくり崩れていく展開が待ち受けていそうです。

やっと好意的に見られそうなので(笑)あとはただただ、結末まで見守っていきます。

 

 

 

 

↓前回の感想はこちら↓

 

 

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