ばらかもん 1話 感想|悩める青年の杉野くん、似合うねぇ…。

 

 

今期の本命でしたが…うん、私の予感は外れていなかったようです。

週の真ん中の水曜日での放送という事で、それはそれは癒されるんですけど、

何でしょうねぇ…子供の頃、夏休みの時期になると見ていた昼ドラのような

懐かしさと安心感すら感じさせました。

 

話のテンポも良し。程良く気の抜けた劇伴も、島を舞台にした作品にぴったり。

苦手な視聴者も多そうな、他人のプライベート空間にズカズカ入ってくるくだりも、

序盤の方で、"非日常"の象徴でもある海と

島の人ののんびりした人柄に触れてくれたお陰で微笑ましく見られる。

そして、重たくなりやすい葛藤の描写も、子役の存在がアクセントになっているためか、

本作のうたう"ハートフル島コメディ"とバランスが取れていたと思います。

 

挫折を覚え、田舎に引っ越した若者が

住民たちとの交流を通して再生していく…という設定自体は確かにベタではあるけれども、

ベタだからこその味わいがあって。

個人的には、「この島で暮らしてみるのもアリかもな」と思えるまでの

主人公の気づき・心情変化を、段階を踏んで丁寧に描かれている所に好感が持てました。

 

もう少し詳細に書くと…ストーリーの構成が「①非日常の世界に触れてみる主人公」

「②現実に引き戻される主人公」「③島での暮らしを改めて受け入れる主人公」の

三段階に分かれている気がしたんですよね。

 

まず「①非日常の世界に触れてみる主人公」で言えば…

引っ越しの手伝いに来た住民たちを清舟(杉野遥亮)が見送るシーンがあったんですけど、

なる(宮崎莉里沙)に「明日は来なくて良い!」と断る際の表情が、

そこまで嫌にも思っていなさそうで、どちらかと言うと充実感を覚えてそう?で

妙に印象に残ったのです。↓

で…実際に、まだ会って間もない人たちがぞろっと来て、荷物をどんどん手分けされた事を

どう感じたのか?に対する"答え"は…

おじいちゃんの残した「粉もん」を手に取ってみて、

あまりの美味しさに思わず再び笑みが溢れてしまう様子で、何となく察せられます。

また、順を追ってではなく、引っ越し手伝いシーンの前に

清舟が五島列島に越してきたきっかけエピソードが挿入されていたのも効いていて。

「天才書道家の息子だから」という色眼鏡で見てくる人や、

自分の作品を認めない(否定する)人がおらず、

むしろ1人の人間として普通に接してくれる環境だったからこそ

居心地の良さを感じたのかもしれないな…とも想像させられました。

 

次に、「②現実に引き戻される主人公」。

島での生活に触れてみて、学生2人に書道を褒められて

ますます島と住民たちに好感を持った所で…純粋さが故に出た

なるの「先生が書いた字みたい」という言葉で地雷を踏まれた感覚を覚えてしまうのです。

やっぱり、いつまでもここで立ち止まる訳にはいかない。

早くここで良い作品を作って、東京に戻って見返さなければ…。

父に憧れ、書道家を目指すと決めた少年時代の回想と、

体を壊してまで書道に打ち込む姿は、島と距離を置こうとした清舟の心境そのものでした。

 

最後に、「③島での暮らしを改めて受け入れる主人公」。

先ほど「子役の存在がアクセントになっている」と書きましたが、

物事に真っ直ぐ向き合う子供だからこその解決方法でしたね。

なるに続いて海に飛び込むシーンなんかは、

着衣のまま飛び込んで、泳いで、盛大に濡らして…

何と言うか、童心に帰ったかのようで刺さりましたし。

一緒に夕陽を見るシーンは…五島列島でのロケ当時は天気は悪かったそうですが、

分かりやすくオレンジ!ではなく、逆に雲がかった淡い景色だから

良さが出たんだと思います。

まるで、清舟にそっとエールを送ってくれているみたい。

 

島に来るまでは、自分らしい作品を追求するため、恐らく家に閉じこもりっぱなしの

生活を続けていて夕陽を見る事を考えもしなかった。

そんな彼が久々に夕陽を見て、新鮮な体験を得られて、

あの景色も彼の中では忘れられないものになるんだろうなぁ…と思うと、

ちょっとだけ目がウルッとしてしまうのでした。

最後の書道も楽しい感情が伝わってきて、

これからいろんな事を吸収して、伸び伸びと育っていく様子が見られそうで

ワクワクさせられましたねぇ。

 

しかし、ここまで褒め褒めの感想を書いてきましたが、気になる部分もなくはないです。

本作は漫画原作なので、多分、漫画の作りに引っ張られているのもあるのかもしれません。

たま〜に、四角いスペースやもわもわスペース(?)などで記載されているような心の声を

台詞に起こし過ぎかな?というのは引っかかりました。

 

漫画ならではの良さとドラマならではの良さって違っていて、

本来の台詞をそのまま持ってくると、過剰説明になりかねないんですね。

ドラマはドラマで、漫画では中々描けない"行間"を役者さんが演じて下さるから、

視聴者はその演技や表情からキャラクターの心情を読み取れる。

もう少し、あえて語らない部分も作った方が自然に映るかも…と思いました。

 

という訳で、一部惜しい所はあったものの、

今期のトップ間違いなし!とすら感じられる仕上がりでしたね。

はっきり言って、好きです(笑)

島が舞台の話になるとどうしても評価が甘々になってしまいがちですが、

“1つの作品"として、これからもじっくりと見届けていきたいです。

(それにしても、文章が結構長くなってしまったなぁ…w)

 

 

 

 

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