二月の勝者−絶対合格の教室− 3話 感想|黒木の裏の顔はキャバクラ塾講師
本作は基本的に1話完結型寄りの構成なんですね。
1人の生徒間に何かしらのトラブルが起きて、最後は黒木(柳楽優弥)が上手くまとめてくれる。
そして、「勉強の楽しさ」「やりがい」を教えてくれる。設定がみんなブレない。
ただ、同じような構成でも、前回より面白く感じられたのは…
悩んだり、問題解決したりする人物が佐倉(井上真央)と黒木の
2人だけじゃなくなったって所が大きいんだと思います。
やっぱり、全員合格させるという1つの目標のために集められた塾講師=チームですからね。
流れが決まっている以上は、いろんな考えを持つ個性的な塾講師を絡める事で
前半と(主人公が動く)後半の間の微妙なテンポの悪さを埋めて欲しかったんです。
佐倉が1話2話では自力で生徒の悩みに向き合おうとしていたのが、
今回では他の塾講師に頼って悩みを共有したり、
何かの行動に踏み切ろうとする陰には黒木の指導があったり…と、
それぞれで連携している姿が垣間見えたのが、満足感に繋がった気がしました。
あとは、花恋(田中絆菜)の描写も良かったですねぇ。
ちょっと物足りなさがあった「中学受験」ならではのピリッとした雰囲気作り。
成績が優秀で、受験への意識が高い彼女がルトワックに体験入学してから数日、
本来「志望校に受かりたくて」勉強を頑張ると決めたのに、
いつの間にか「ルトワックで1番になりたい」という目標に変わってしまうほど
追い込まれていた所が、
受験勉強をするにつれて自分を見失ったり、
周りがどんどん点数が伸びていって自暴自棄になったり…という
“受験後半戦あるある"と重なって、緊迫感と焦燥感を生み出していたように思います。
母親役の高岡早紀さんに関しては、「母親の狂気」を一番体現出来る方だと思っていたので、
最後まで 娘がのびのびと楽しく生きられる道を後押ししたい
善良な母だったのには意外でしたが(笑)←女医役と知ってヒヤッともしたし…w
最初は「リカ」のイメージで見てしまっていても
徐々にその面影を忘れさせてしまうんだから、やっぱり凄い女優さんです。
朝ドラの時もそうでしたね。
でも、あの時は頼れる上司でも、今回はとことん物腰柔らかな母となると…
かなり珍しい役柄だったんじゃないでしょうかねぇ。
そしてラストは、黒木がキャバクラ塾講師を兼任していた事が発覚。
紗良ちゃん(住田萌乃)も講師かな?
私たちからしたら常連客ではなかったと分かったから良いですが、
何かと粘着質な灰谷(加藤シゲアキ)の事を考えると
キャバクラに立ち入る所を目撃して騒ぎを起こす気もするので…
黒木のバックボーンは興味深いですけど、誤解でクビの事態に発展しないか心配です(苦笑)