監察医 朝顔(2020) 2話 感想|残った者が強く生きて行く事が…恩返しなのかも。
事件を追うために死因の特定を急かす丸屋(杉本哲太)に、
取り調べに挑戦してみる刑事達の様子に…
“刑事ドラマらしさ"が所々に織り込まれていたからか。
今回の双子の件も、野球の腕前で差が出た兄への嫉妬であの犯行に及んだのかとか、
父が意識不明になっているのも何か関係があるんじゃないかとか
疑いの目で見てしまったけれど、そんな事はなかったですね(反省)
「俺がお前になってホームランを打ってやるよ」とカズマから言われた時の
諒(池田優斗)の顔が本当に嬉しそうでさ…
カズマは諒にとって、優しくて頼りになるお兄ちゃんだったのだろうと思えました。
だから、そんな大切な人を死なせてしまったのは僕だと一人で追い詰めて、
周りにも言いづらくなってしまうのも分かる。
コントロール出来ないほどの感情が一気に襲いかかって来る姿なんかは
共感し過ぎてもらい泣きしっぱなしでした…。
お父さんの愛情を受けながら、お兄ちゃんの分まで強く生きて行って欲しいです。
今回の事件もそうだけど、限られている死よりも
「まさかこうなるなんて…」で死に繋がる方が多いんだと思います。
人はいつどこで、どうなるかは誰にも分からないから。
一つ一つの思い出が"その時だけの大事な宝物"になって行く。
おじいちゃん・嶋田(柄本明)がハンカチに包んで大切に閉まっていた歯は、
つぐみ(加藤柚凪)の件繋がりで行くと多分乳歯で、
屋根に投げるのが勿体なくてとっておいた状態だったのでしょう。
それが今では、唯一の遺骨となった。
そう考えると…現在進行形で続いている朝顔達の日常風景がとても尊いものに見えて、
なんて事ない動作でも、心がじわっと温かくなって来るんですよねぇ。
おばあちゃんの事、震災の事…
子供扱いしないで、けれども丁寧に、つぐみが理解しやすいように話す
朝顔のシーンも印象的でした。
続編が出来るまで約1年の空白があったけど、私たちが見ていない間に
どうやって育ってきたのかが、あの会話だけでよく分かります。
両親の真摯で思いやりのある言葉を受け止めながら、
こちらもたくましい子供に育って行くんだろうな。
残された者が現実をどう受け止め、どんな人生を歩むのか。
双子サイドと主人公サイドの両方の視点に立って描かれた話でした。
ところで…最後の"アレ"は、続きがあるんですよね(笑)