監察医 朝顔(2020) 1話 感想|「みんながいる」が巻き起こす善と悪

 

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“日常"を描く秀作が続編として帰って来ましたよ。

いや〜…開始早々、今までの回想を見ただけで泣けてしまった私(笑)

主題歌は勿論、万木家のみんな、おじいちゃん(柄本明)、茶子先生(山口智子)と

顔ぶれが変わっていないのも嬉しいし。

ビデオカメラ風に映されたつぐみ(加藤柚凪)もカメラ目線じゃなくて、

まるで生活の一部を覗き見させてもらっている感覚がして、

その成長っぷりにぎゅ〜っと抱きしめたくなっちゃいました。

 

LINEで「仕事終わったよ!」って報告が来て、今日の出来事を話しながらご飯をよそって、

お味噌汁を入れて、お盆に乗せて食卓に運ぶ…の動線がなんと素晴らしい事か。

動作や会話劇の一つ一つが"演じてる"んじゃなくて本当に"家族"のように見えてくるから、

実家に帰って来た懐かしさもあるし、いつまでも幸せでいて欲しいとも思えてしまう。

日常パートをあんなにも自然に描けるドラマは、滅多にないでしょう。

だからこそ、そこに起きて欲しくない"非日常"の事件が入ってくると

悲しさとやるせない気持ちでいっぱいになります…。

 

今回取り上げられたのは「群集心理」

誰かがそばにいると分かれば心の支えになる良いケースもあるけれど、

逆に「この人がいるから」「あそこなら人が多いから大丈夫だろう」という考えが

冷静な判断を麻痺させて災害に繋がるケースもある。

ネットでも一緒ですよね。

自分が批判されたくないがために、みんなと同じ事をしていれば安心だという心理が働く。

 

最初は痴漢と疑われた佐々木も、まだ確定もしていないのに

掲示板で個人情報が拡散されて気の毒でしたし、

“殺人者の母"扱いされ罵声を浴びせられる母親のシーンも、見ていていたたまれなかったです。

集団パニックを引き起こした原因として、一人の青年が罪を被せられてしまう現実…。

その状況に、遺体から死因を追究する監察医達が動き出す。

残念ながら、亡くなった人の命は戻って来ない…けど、

息子は母親を想うが故にあの行動に出たのだと分かって、

少しでも心が救われる部分があったんじゃないかと思いたいです。

 

1話内でたくさんの"気づき"があった初回。

月9ではおなじみの30分拡大ですが間延び感を感じさせませんでしたし、

日常→事件→震災の流れも、第1シーズンの初回では

「そこもガッツリ描くの!?」と驚いた記憶がありましたが、

今回は「日常の"延長線上"」としてあまり不自然さはなかったような気がします。

 

期待度リストの記事にも書いたように、本作は最終回で物語が"完結"したと思っているので、

続編&しかも2クールやる事にはまだ不安が隠せないものの…

「続編も秀作だった」と胸を張って答えられるような作品になる事を期待しています。

…それにしても「残された時間がそう長くはない」って、転出届と関係あるんでしょうかねぇ。

 

 

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↓第1シーズンの最終回の感想はこちら↓

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↓第1シーズンの今までの感想はこちら↓

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